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kanrishaの投稿

問題社員

私のコンセプトは、ハッピーM&Aなので、リストラをするようなM&A仲介は基本的にしないのですが、今まで80件以上仲介した中で、どうしてもこの社員には辞めてもらわないと困るというケースがあり、3名に辞めていただきました。
といっても1名は売り手の別会社に就職し、1名はM&A発表をきっかけに鬱になり出社できない状態だったので、人間的に問題があり辞めてもらったのは1人です。
問題社員であるこの1人(A氏)について、ご紹介させていただきます。

以前、兵庫県で売上4億円ほどの食品製造販売の案件が成約しました。
A氏は、3店舗のうち最も重要な本店の責任者ということで5年前に入社しました。入社時の年齢は52歳、元大手商社マンという肩書きだったので、社長(57歳のやさしい女性)はA氏に期待し、他の社員より破格に高い給料を支払い、1年ごとの契約更新という契約内容にしました。
ところが、A氏は、期待に反して会社にとって不利になるようなことばかり行い、社長をはじめ他の社員にもマイナスの影響を与えていたので、前年に社長は、社会保険労務士にも同席してもらい、A氏に対し「次回は契約更新をしないつもりです」と言いました。するとA氏は「そんなことは違法だ」と言って、机を蹴っ飛ばして出て行ってしまいました。その時も社長は呆れつつ仕方ないのでさらに1年間更新したとのことでした。
その後、A氏は取引先がいる前で社長に向かって「会社は社長のものじゃない」と言ったり、労務問題に関する新聞記事の切り抜きを社長の机の上に置いたり・・・本来、顧客第一で成り立っている会社なのに顧客へのサービスはそっちのけで自分第一という考えを主張し続けていました。
M&Aの交渉中に売り手と買い手の間では、「A氏の態度はあまりにもひどいので辞めてもらうしかない。」と決めていたので、私もA氏の接客態度を確認するためにお客さんのふりをして本店に偵察に行ってみました。
すると接客担当のA氏に笑顔はなく、私と目を合わそうとしません。
商品を買った際もはっきりと「ありがとうございました」と言わず嫌な空気を醸し出していました。
この時、私も「ハッピーM&AのためにはA氏に辞めてもらうしかない。給料の高いA氏に辞めてもらうと元気で愛想のいい若手社員を2人雇うことができて、会社はもっと良くなる。」と思いました。

買い手の社長がM&A後に全社員と面談を行った際、A氏には今回の契約期間終了の3月末をもって契約を打ち切り、契約更新をしない旨を説明しました。するとA氏は、「自分は社員でこれは不当解雇だ。弁護士に相談する」と主張しました。
そして、なんとその翌日、A氏はパソコン内の重要な顧客データを消去し、伝票類をシュレッダーで破棄し始めたのです。それを他の社員に見つかり、急いで駆けつけてきた買い手社長に問いただされるとA氏は事実を素直に認め「これは引継のために行っているのであり、文句を言われるのは心外だ」と逆ギレしました。
会社の重要資料を故意に廃棄し会社に損害を与えた場合は懲戒解雇事由ですが、買い手社長からA氏への対応を相談された私は、「ここで懲戒解雇をするとA氏が弁護士を立てる可能性があるので、そうするとこちらも弁護士を立てざるを得ません。社長のお気持ちは分かりますが、会社の損失が最小限になるようできるだけ円満退社の可能性を探ってください。これ以上A氏が出勤すると何をされるか分からないので、出勤させず、その代わりに2ヶ月分ほど給料を支払うという内容で解決されるのがいい。」と伝えました。
その後、A氏は退職を避けられないと思ったのか態度を軟化させ、「失業手当が優遇されるように会社都合退職にしてほしい」と言い出しました。
その後の話し合いの結果、弁護士が登場することなく円満退社ということになりました。

因みに知り合いの労務専門の弁護士にA氏への対応を相談したところ、次のアドバイスをいただきました。

○契約社員であっても、実質的に正社員に近い状態になっていないか?
○「実質的に正社員」か否かは次のような点を総合的に考慮します。
 1 職務内容自体が臨時的・期限付きの色彩が濃いか?
 2 他の正社員と労働条件が異なるか?
 3 本人への説明等
 4 契約書等の記載(自動更新条項がないか等)
 5 更新回数(多いほど、「次回も当然更新されなくなる」という意識が強くなる)
○法的に正面から争われて辞めさせる正当事由がない場合は、金銭で解決するしかない。
 解決金の額に基準はなく、事件としての強さ(判決で勝つ確率)×本人の強硬さで決まる。
無理矢理辞めさせる場合は、2~3年間の給料分を支払うこともある。

労使問題では、会社=強(または悪)、社員=弱(または善)みたいな図式ができあがっていますが、実際はそうでない場合も多くあります。

昨年、買収監査で関与した社員100人ほどの運送会社案件では、M&A交渉中に辞めた社員から未払残業代320万円を請求されたので300万円支払ったことがありました。するとその辞めた社員と仲が良かった社員もすぐに辞めて、なんと1,200万円の未払残業代を請求してきました。こういう金額を請求すること自体かなり脅しに近い話ですが、売り手はM&Aの最終契約直前で問題を早く解決したいと焦ったのか、アホなことに1,000万円を支払ってしまいました。もし、これが残った社員に広まった場合は、どれだけの未払残業代を請求されるか分からないので、買い手はM&Aどころではなくなってしまいます。
そこで、M&A前に未払残業代を解決するためにこういう経験が豊富な社会保険労務士を紹介させていただき、全社員から「未払残業代はない」という書面をもらい無事M&Aが成約しました。
この案件では、売買金額は1.5億円でしたが、社会保険労務士に計算してもらった未払残業代は、最大2.8億円となりましたので、未払残業代を解決しない状態でM&Aした場合は、大変なことになる可能性がありました。

私が世の中の社員に対して言いたいことは、個人として強くなって欲しいということです。これは、労働組合を作って業績が悪いときでも賃上げを要求するようなことでは決してありません。普段から力を付け、会社が弱いと思えば助けてあげ、会社がダメだと思えば見切りを付け、自分で起業したり、他社に行って大活躍するようなことです。能力が高く、他の社員より数倍頑張る人を世間は放っておかないと思います。放っておかれるのなら自分の宣伝が足りない証拠です。
米国ではプロレスラーはデビューする前にキャラクター作りをします。それが成功すれば実力以上の評価が得られます。日本の社員の皆さんも自分のキャッチフレーズを考え、キャラクター作りに真剣に取り組んでみてはいかがでしょうか?

保険金のおかげです!

社長の死亡直後にM&Aを仲介したときのお話しです。こういう事例も時々あるので、社長の死亡=会社の倒産と考えずに関係者(株主、遺族、役員、保険会社)は諦めずにM&Aの可能性を探っていただきたいです。

(売り手A社の概要)
大阪の段ボールメーカー
年商2億円、経常損失1,000万円
社員10名、債務超過500万円
借入金4,000万円
株主構成(社長70%(先月死亡)、専務10%、元役員20%(なんとその翌月死亡))

通常、こういう財務内容で社長が亡くなった場合は、業績回復が見込めないため会社を解散するケースが多いと思います。そして、場合によっては、社長の自宅に設定されている根抵当権が実行されて遺族は自宅を失うケースも考えられます。
亡社長夫人から相談を受けた際、A社も解散する可能性があったのですが、幸い、A社に亡社長の死亡保険金が1億円入ってくることになりました。これで借入金が全額返済できたので、M&Aという選択肢が出てきました。

この案件では、先月社長が病死し、その株式を奥さんが相続したものの会社のことは全く分からないので、ナンバー2の専務に会社経営を任さざるを得ない状況でした。ただ、奥さんは、亡き社長が入院中に専務が業績を悪化させたことに強い不信感を持っており、専務とまともなコミュニケーションが取れない状態でした。そこで、私の出番です。
私がこの専務に会って、今後のA社についてお話を聞いたところ、専務は次のような考えであることが分かりました。
「自分はもう65歳で、社長の死亡を期に自分も退職しようと考えたが、社員のことを考えると退職もできない。しばらくは自分が社長になって、このA社をなんとかしないといけない。」

なんと、この専務は早くA社をなんとかしないといけないという思いから、B社とC社への売却話を大株主である奥さんの承諾なしに進めていたのです。
こういう行動が奥さんの不信感を高める原因となっていたのですが、専務がA社のことを思って行動した結果であることを奥さんにご理解いただき、買い手候補のB社とのM&A交渉を進めることにしました。
このB社は、奥さんもよく知っている会社でした。B社は、なんとA社の隣にある同業者であり、A社の本社建物の家主であり、A社がやっている仕事の後行程をしているため相乗効果が期待できるというM&Aの相手としては、これ以上ない良い条件を整えていました。

この案件で注目すべきは、次の2点です。
・社長が亡くなって、A社の業績が急激に悪くなる前にM&A交渉をスタートできたこと
・保険金がA社に入ったため、M&A可能な財務内容になったこと

もし、会社の業績がいい状態で社長が急死した場合は、相続人に精神的な苦痛の他に多額の相続税が発生します。
その大変な状態を回避する有効な方法がM&Aなのです。

未上場会社の株式は、資産価値があっても換金化しにくいものです。親族に後継者がいない場合は、M&Aにより株式を現金化し、相続税納税資金の確保や老後の生活資金の確保が可能です。

この案件のように社長死亡直後のM&Aは、色々な条件が整わない限り難しいので、できれば社長が元気なうちにM&Aされることをお勧めします。

生命保険会社や保険代理店の方は、「いざというときに保険金で助かった」と言われることがあると思いますが、社長死亡直後のM&Aについてもアドバイスをお願いしたいです。

不動産M&Aブーム?

2014年に90年以上の歴史を持つ会社(以前、繊維メーカーでしたが、現在は不動産のみ所有)のM&Aが成約しました。実質は不動産売買と同じですが、売り手の手取額が大きくなるメリットが大きいため不動産所有会社の株式譲渡することを不動産M&Aといいます。
2015年は、世界的にM&Aの件数も売買金額も過去最高ぐらい大きい年でしたが、私も不動産M&Aの売り相談を6件受けましたので、これはちょっとした不動産M&Aブーム到来かな?という気がしました。
2016年も2件の不動産M&Aが成約予定です。
因みに2016年は、スタートから3ヶ月間で介護関係の売り相談をすでに6件受けましたので、ちょっとした介護案件ブーム到来かもしれません。

歴史の古い会社が不動産を売却して借入金を返済しようとする際、不動産の簿価が低いため、多額の不動産売却益が発生してしまうケースがあります。過去の繰越欠損金が多額にあり、不動産売却益と相殺できる場合は問題ないのですが、そうでない場合は多額の法人税等が発生してしまいます。そこで、不動産を会社で所有し、その賃貸収入で成り立っている場合は、不動産売却後の清算時の株主の手取額と不動産M&A後の株主の手取額を比較した結果、不動産M&Aを選択するケースが増えてきています。
その背景には、次のようなことが考えられます。

(売り手側の判断)
○消費税や相続税が上がると地価が下落(=企業価値も下落)するため、その前に株式を換金しておきたい。
○相続等で株主が増えた結果、株主同士が疎遠になってきているため、意思疎通できる間に株式を換金しておきたい。

(買い手側の判断)
○消費税の増税前に早く土地を仕入れて早く建築をスタートし、建築コストに関する消費税負担を抑えたい。
○借入金付きで株式を取得する場合は、新たな資金調達が少額で済む。

2014年に成約した不動産M&Aの売り手企業は、そもそも繊維メーカーでしたが、徐々に事業を縮小した結果、その事業は止め、現在は工場跡地300坪を使って駐車場経営をしている状態でした。
年間の駐車料収入は、1,000万円ほどで増収の見込みはなく、株主13人の高齢化が進み、代表は83歳でした。
2013年に仲介した不動産M&Aも株主はたまたま同じ13人でした。
会社が所有する土地の相場は4億円ほどでしたが、簿価が約5,000万円なので、もし、不動産を売却すると不動産売却益が3.5億円となり、法人税等が1.4億円ほど発生する計算でした。これだと株主の手取りが少なくなるので、株主総会での話し合いの結果、「M&Aで譲渡したい。」ということになりました。
もし、不動産を売却した場合は、現預金しかない会社になりますが、不動産賃貸業を継続する気力がないため、会社を解散して残余財産を分配する可能性が高かったと思います。この案件のように残余財産が多額にある場合、持株割合の多い株主は、最高税率に近い税金が発生し、手取りが半減します。
よって、株主の手取額を大きくしようと考えると不動産M&Aが最良の選択となります。
ただし、買い手からすると不動産M&Aではなく、物件で購入した方が有利になるので、不動産M&Aの買い手を探すのは一苦労です。
この会社の企業評価は3.5億円ほどだったのですが、売り手の株主の中に地価について高値覚えしている人が数名(こういう方は、大抵声が大きい)いたこともあり、売却希望金額は5億円!とかなり高いことを言っていました。私はこの金額では買い手はいないと思ったので、世間の相場を売り手に理解していただき、売却希望金額を下げていただくために入札方式で買い手候補に買収希望金額を提示してもらうことにしました。
結局7社が買収希望金額を提示してくれたのですが、そのうち1社がなんと売り手の売却希望金額である5億円を提示してくれました。マンション業者の最高額は、3.8億円でしたが、5億円は考えられない高額な提示でした。
買い手はドクターでしたが、「老健施設を建てるのに探していた丁度良いサイズの土地であり、金額よりもスピードを優先する」ということで、高額な買収を決断してくれました。
この売り手の株主は、全員高齢で誰もメールができなかったため、郵送とFAXで何度も契約書等の説明をするのに時間が掛かりましたが、株主が多いので意見調整も大変でした。
売り手とM&A仲介者は運命共同体なので、通常、売り手はM&A仲介者のアドバイスを聞いてくれるのですが、今回はなかなか私の言うことを聞いてくれず、知ったかぶりをする手強い株主がいたので、疲れてしまいました(>_<) 最終的にはおおらかな買い手のおかげで成約しましたが、この買い手の事業が成功することを応援したいと思います。

病院のM&A

2016年は、久しぶりに病院のM&Aを仲介しました。前回は250床ほどの精神病院でしたが、今回は60床の整形外科です。といっても現在は昨年発生した水害の影響で、病棟を閉鎖しており、外来のみの営業です。
この案件は、売り手が病院の理事長で、買い手が同じ病院に10年勤務する院長です。
理事長の長女は医師ですが、親の病院を継がず、医師の夫と一緒に関東でクリニックを開業しています。
当初、理事長は外部の介護事業者へ病院を譲渡しようとしましたが、院長がストップを掛けて、「自分が病院を買いたい」と言ったため、M&Aの交渉がスタートしました。
半年ほど前に一旦M&Aが成約直前までいったのですが、その時の合意金額は4.5億円(うち役員退職金が3.8億円)でした。
この時、理事長や理事長夫人はこの金額を安いと思っており、イライラしていました。それが嫌になった買い手の院長は交渉中止を宣言しました。
一般的にこういう状態になるとそこでM&A交渉は終わりなので、私もこれで終わったかなと思っていました。ところが、半年ほど経って院長が「もう一度交渉していただきたい。」と言ってきました。
そのきっかけは、以前入院していた患者が自宅で亡くなったことです。近隣住民や病院の職員からも病棟再開の要望が大きくなってきて、院長に自分が病棟を再開しないといけないという使命感が芽生えてきました。
M&Aの交渉を再スタートする際は、一般的に前回の合意金額である4.5億円を基準に交渉しますが、今年の梅雨シーズンに病院の雨漏りによるカビが発生し、臭いも発生している状態だったので、建物の大規模修繕費用を考慮する必要がありました。院長が業者に屋上防水や最低限必要な医療機器の更新費用を見積もったところ約1億円でした。
そこで、院長は、買収後の採算を考えて買収希望金額を3.5億円としました。この金額では、売り手がNOという可能性が高かったのですが、院長は、「買収できなければ、それでもいい。将来、自分でクリニックを開業する。」と言われました。
私は、断られるのを覚悟で、売り手に買収希望金額は3.5億円ということとその根拠を伝えましたが、予想通り売り手は納得しませんでした。
3.5億円というのは、譲渡するより、病院を清算すると手取りが多いという金額で、その旨も理事長へお話ししました。
売り手は、「3.5億円はあり得ない」ということで怒っており、病院の清算を考えはじめました。
私は、売り手に、「買収後の採算を考えたら買い手は、この金額が妥当だと思っています。本来、病院は個人のものではなく、地域を支える重要な役割を担っているので、単純に個人の手取りだけを考えるのではなくて、病院を閉鎖することによる地域住民へのダメージを考えてご決断ください。」と説明しました。

売り手と買い手の希望金額が1億円違う場合は、そこで交渉がストップすることがほとんどですが、今回は、売り手と買い手の双方が5,000万円ずつ歩み寄り、4億円(うち役員退職金が3.6億円)で合意できました。

売り手の理事長と買い手の院長は、毎日病院で顔を合わせる間柄なので、「もしM&Aが決裂してもお互い仲良くやっていきましょう」と言っていましたが、内心は複雑でお互いストレスが貯まっていました。
結果的に合意できたことで、両者とも喜んでくれました。

今後は、少しずつ建物のリフォームを行い、院長が理事長として病院経営に慣れてきた段階で、大規模修繕をすることをアドバイスしています。
築40年の老朽化した病院がきれいになって、職員や患者が喜ぶのを私も楽しみにしています(*^_^*)

買収監査について

この1年間で仲良くしている銀行から買収監査の依頼が4件ありました。
うち3件はM&A成約、1件は買収金額が高すぎる(相場の2倍)ということと売り手の社長が反社会的勢力(闇金で逮捕歴あり)ということが判明したため、当然破談。

買収監査は、基本合意契約後、最終契約前に買い手が行うもので、これにより売り手の内容を徹底的に調査します。
調査の目的は、主に次の2点です。
○M&A後のリスクを明確にする
○M&A後に両社が統合しやすくするための売り手の概要把握

買収監査によってリスクが発見された場合、買い手が取る選択肢は大きく分けて次の3つに分類されます。
(その1)
大きすぎるリスクが発見された場合は、買収を止めるという判断が正解です。例えば、PCBのよる土壌汚染が深刻な場合や重要な法令違反(例えば、病院の場合は診療報酬の不正請求)をしており営業ができなくなる可能性が高いような場合です。このような大きすぎるリスクを金額で表すと買収金額以上のマイナスになることが多く、買収する経済的合理性がないということになります。

(その2)
次にどうしても買収をしたいが大きなリスクが発見された場合は、買収金額を大きく下げるという判断をすることになります。例えば、多額の回収不能債権や不良在庫が判明した場合です。なお、発見されたリスクが小さい場合は、買収金額の変更をしないことも多いです。

(その3)
最後に実際に買収を実行してみないとどうなるか分からないリスクもあります。
M&Aで考えられるリスクのうち大きなものは、得意先が切れることと会社のキーマンが辞めてしまうことですが、これらは、買収前には通常分からないことです。よって、もし買収後にこれらのことが発生した場合は損害賠償の対象にするという条項を最終契約書に入れておく必要があります。

では、今まで私が監査人またはM&A仲介者として携わった買収監査でのエピソードをご紹介させていただきます。
(事例1)
ある調剤薬局の買収監査で、保険未収入金(一般企業でいう売掛金です)について約5,000万円の回収不能が見つかりました。最初は請求相手が国なので回収不能はないと思っていたのですが、念のため毎月の請求額と回収額の推移を調べてみるとこの約5,000万円が滞留していることが分かりました。その原因は、過去の請求漏れと請求ミスが積み重なったもので、売り手の社長もこの事実を買収監査で指摘されるまで知りませんでした。

(事例2)
ある金型メーカーの案件で、知り合いの女性会計士のご主人(会計士)が買収監査の担当になったことがあり、監査報告書に「本社工場の土地は市街化調整区域のため評価額を固定資産税評価額にすべき」と書かれたことがありました。この本社工場は住宅地の中に工場が点在するような立地で、10年ほど前に工場を拡張する際、現在の土地建物を購入したものでした。その時の土地の購入価格は約1.2億円でしたが、譲渡価額算定上の私の評価は約8,000万円としていました。それに対し固定資産税評価額は約3,000万とかなり低い金額でした。この会計士は単純に(市街化調整区域=建物が建築できない)という判断で評価額を安くしたのですが、評価の大原則は、一般に売買される時価はいくらか?ということですので、相場観がとても重要になります。市街化調整区域内の建物は増改築することにより存続させることが可能な場合が多いのですが、この会計士は不動産鑑定の常識を全く分かっていませんでした。
まずいことに買い手はその監査報告書を口実に買収金額を5,000万円値下げするよう要求してきました。本来であれば、時価について再鑑定をすべきですが売り手の社長の体調が悪かったこともあり、最終的に買収金額を4,000万円下げるということで、売り手に了解していただきました。
この売り手社長と私は、とても相性が良かったこともあり頻繁に連絡を取り合っていたのですが、買収監査前の3日間は連絡が取れなくなりました。後でその理由を聞いたところ、買収監査の4日前に軽い脳梗塞で倒れ、入院していたとのことでした。本来であれば、体が大事なので買収監査日を延期すべきですが、この社長は「今後自分の体がどうなるか分からないので、死んでも良いから買収監査は予定通りの日程できっちりやってもらいたかった。そのために病院に無理を言って、買収監査の日だけ退院させてもらった。」とのことでした。この社長は自分の命より会社の将来ことが心配だったのです。

(事例3)
売上約8億円の食品メーカーの場合、月次試算表が作成されておらず、なんと法人税の申告は個人の確定申告のように1年分の領収書をまとめて税理士に渡して計算していました。
買収監査では、買収時点にできるだけ近い月の試算表を元に資産と負債の確定を行いますが、この会社の場合は、現預金や借入金以外の科目は、資料が作成されていないので前期の決算を元に行わざるを得ませんでした。
結局、この買収監査ではいろいろ問題点が出てきて、問題を指摘した項目は、30項目ほどになりました。
中でも重要な法令違反として、関係会社(休眠会社)で取った製造許可を元に製造を行っていた点と食品に使っていた地下水の汚染が心配されるにもかかわらず調査が最低限の年1回しか行われていなかった点が大きなリスクであることが分かりました。
排水については、検査をパスするために検査の日だけ基準をクリアするようにしていました。
また、従業員退職金規程では中小企業退職金共済に積み立てられた額のみ退職金として支払うとなっていたのですが、実際は、ほとんどの従業員が中小企業退職金共済に加入しておらず、実際の退職時には、社長の気分次第で退職金を決定していました。また、社長夫人は非常に発言権のある人で「会社が儲かっていれば退職金を支払うし、儲かっていなければ退職金を支払わない。社員もそのことは分かっている」というコメントをされたのですが、従業員退職金規程がある以上、この考えは通用しません。
結局、社員全員について社長ならいくら退職金を支払うのかをインタビューで聞き出し、
簿外債務として計上しました。

(事例4)
従業員ゼロ、社長と社長夫人だけのメーカー案件では、私の自宅から徒歩7分ほどのところに自宅兼本社がありました。
社長は、製造兼営業を一人でこなし、社長夫人は経理担当でした。
買収監査の際、どういう帳簿類があるかを把握するために「まずは前期の総勘定元帳を見せてください。」と聞いたところ、この社長夫人に「総勘定元帳って何ですか?」と言われてしまいました(@_@)

(事例5)
関東の沖縄料理案件では、地方から従業員を募集しており、毎月3万円~5万円の家賃負担をしていましたが、ある女性従業員一人にだけ20万円を支払っていました。
これはどう考えてもおかしいので、社長に「これは愛人ですね」と聞いたところ、あっさり認めてくれました。まじめな買い手の場合、これがM&A破談の原因になることがありますが、おおらかな買い手だったので、笑って済ませることができました!(^^)!

(事例6)
あるラーメン店の調査では、過去最低のいい加減な内容でした。
まず、出張イベントでは大半の売上金を社長が横領して売上除外にしていました。よって、あるべき利益率が算出できません。
店舗の1日の売上合計を確認するためにレジを通した合計額が分かるジャーナルを依頼したところ、店長が廃棄したとのことでした。その店長は現地調査の前日にクビになっていました。
不動産賃貸借契約書も紛失しており、欲しい資料がほとんどありませんでした。
厨房の中に入りましたが床が油でべちょべちょで、冷蔵庫の中身の保管状況もよくありません。お店の横の駐車場にも壊れた洗濯機等のガラクタが置いてあり、センスの悪さがにじみ出ていました。
お客さんがいなくなった時間帯に店員が客席でタバコを吸い始めたのには閉口してしまいました。
こういう売り手は信用できないと何度か買い手の社長にお話ししたのですが、買い手の社長は、「こういういい加減なところがたくさんあるのは分かったので、その部分が良くなったらもっと良いラーメン店になると思う。」と逆に前向きになってしまいました(>_<) 以上のように買収監査では、色々なことが発見され最終契約書に影響したり、場合によってはM&Aがキャンセルになる可能性もあるので、M&A仲介者は結構ドキドキしています。 買収監査は、(事例2)のように買収金額を値切るために行うのではありません。買収後に想定外の問題が発生した場合、買い手と売り手の双方が嫌な思いをすることになるので、そうならないように将来発生しそうな問題点について早めに解決しておくことが目的です。 監査人は想像力を働かせて色々なリスクを発見することが重要です。ボ~っとしていたらリスクは発見できません。この想像力と売り手へのインタビュー能力が監査人の能力といってもいいので、想像力が弱かったり、経営者感覚に欠ける会計士は買収監査には不向きです。 買収監査は本来、売り手と買い手の双方にとってメリットがあるものなのです。

敵対的M&Aって!

最近は減りましたが、以前は新聞等で、上場会社に対する株式公開買付に関する記事(例えば、株主の皆さん、A社株を1株1,000円で買いますので、売ってくださいという内容)を時々見かけました。
株式公開買付の場合も事前に売り手と買い手が合意している友好的なM&Aが多いのですが、時々それをしていない寝耳に水のような敵対的M&Aがあります。何が敵対的かというとターゲット会社の役員と対立するということです。大株主と対立すれば、株式の取得は無理なので、M&Aは成立しませんが、上場会社の場合、買収価額が高く、多くの株主の賛成を得れば、役員と対立しても買収は可能なのです。ただし、売り手の役員は自分の保身等のために増資を行ったり、別の買い手に協力したりして、買収しにくくするケースがありますが、買い手は売り手の役員を敵に回した状態であえて買収するとなると次のようなデメリットが考えられます。

①買収価額が高くなりすぎる
②M&A後、現役員の協力が期待できないので、業績悪化につながる
③裁判沙汰になり、時間とお金を浪費する
④買い手の評判が悪くなる
⑤買い手と売り手の従業員同士で対立が始まる

以上のようなデメリットを少なくし、いいM&Aをするためには、どこかで敵対的な状態を回避することが必要です。
因みに世界最大級の投資実績を誇る米国の投資ファンドは、MBO(経営陣が参加した買収)を基本とし、経営陣の交代を前提とする敵対的M&Aは、リスクが高いため投資の対象外としているそうです。

未上場会社の場合、大半の会社が(株主=創業社長一族)となっており、また、株式の譲渡制限が付いているので、敵対的なM&Aは通常あり得ません。
しかし、ごく稀に未上場会社でも敵対的M&Aのようなことが起こります。
以前、名古屋のM&A仲介仲間が仲介した案件(私は買収監査でお手伝いをさせていただきました)の場合、売り手社長と買い手社長が、お互い相手の悪口を言い合い、信用できないと文句を言っていました。この場合、結婚と同じで、お互い相手が信用できないならM&Aは止めたらいいのですが、会社の業績がかなり良く、M&A後はすぐに売り手の社長がリタイアするので、成約しました。「これって敵対的M&A?」と思った珍しい案件でした(^o^)

着手金について

この5年ほど、関東ではM&A仲介会社が乱立していると聞くことが増えてきました。関西ではまだM&A仲介会社が少ないのですが、今後は増えていくと思います。特に「M&A仲介(も)やっています」という兼業の会社が増えていくと思います。
関東のように仲介会社が増えてくると力のない仲介会社は、売り情報を集めるために下記のようなことをする傾向があります。

○(売り案件の)紹介料を増やす
○M&A成約時の最低報酬または料率を下げる
○着手金をゼロにする

まず、紹介料を増やすという点については、紹介者の営業努力を高く評価するという点からOKだと思います。役員報酬を5,000万円取った後に、利益が1億円出ているような会社の売り情報は、かなり価値があります。
現在、売り案件の紹介料については、仲介会社がいただく成功報酬の30%くらいが業界平均だと思います。私も平均すると30%くらいお支払いしています。因みに私が得意とする不動産M&Aについては、不動産仲介の業界に合わせて50%にしたり、一番人気業種の調剤薬局については40%にすることも多いです。
以前は、紹介料が20%というのが業界平均でしたが、将来的には40%が業界平均という時代が来るかもしれません。それぐらい良い案件の売り情報は値打ちがあります。

次にM&A成約時の最低報酬については、大手仲介会社は2,000万円とか2,500万円にしていることが多く、一般的な仲介会社は1,000万円にしていますが、この最低報酬を下げるのもOKだと思います。
大手仲介会社は、売り情報がたくさん集まりますので、できるだけ良い案件しか扱いたくないことから足切りの意味で最低報酬を設定していますが、より多くの売り情報を集めようとする仲介会社は最低報酬を下げる傾向にあります。
最低報酬を下げると扱う会社の規模が小型化し、案件数も増えます。
弊社では、基本的に最低報酬を500万円にしていますが、売買金額が数千万円の小型案件については、成功報酬を300万円まで下げることがあります。この場合はあまり時間を掛けたくないので3ヶ月以内の成約を目指します。
優良な売り案件の場合、売買金額が高くなりますが、実は買い手を見つけるのはそれほど難しくないので、成功報酬の料率を5%から4%に下げて売り手の手取りを増やすような配慮も理にかなっているように思います。
逆に売上が減少傾向で赤字になっていたり、債務超過になっているような難しい案件の場合、買い手探しはかなり難しいのですが、もし、M&Aが成約しても売買金額が少ないので、成功報酬も少ないという仲介会社泣かせの負の循環になるので、引き受けてくれる仲介会社を探すのが難しいと思います。
M&A業界を活性化し、案件の裾野を広げるには、最低報酬を下げることが必要かもしれません。ただし、力のない仲介会社が売り情報を集めるために最低報酬の低さをアピールする可能性がありますので、細心の注意を払って仲介会社を選んでください。
大事なことは、仲介会社の実績ではなく、担当者の実績です。

最後に着手金についてですが、多くのファンドのように買い手が着手金を支払わないと決めているケースがありますが、1ヶ月間等、早期に投資の判断をしてくれるケースではさほど問題になりません。しかし、着手金をゼロにするとM&A成約に大きな支障が出るというのが今までの私の経験で感じるところです。
かつて良い案件について売り手の希望で着手金ゼロで受託したことが何度かありますが、散々動いた挙句、結局売り手がドタキャンし、M&A成約には至りませんでした。
売り手の着手金をゼロにした際、次のようなマイナス面が発生したケースがありました。
○M&A成約目前で、平気でドタキャンする
○業績が良くなってきたら、M&Aをストップまたは条件を上げる
○M&A進行中であるにもかかわらず、役員報酬を上げたり、多額の配当をする

要するに着手金ゼロを要求する売り手は、①仲介会社を単に買い手を探すだけの道具と考えており運命共同体と考えていない、②会社を良い状態で買い手にバトンタッチしてあげるという考えが乏しいと思います。

これは買い手にも当てはまることで、着手金を支払わない買い手は、関係者をさんざん振り回した挙げ句、ドタキャンします。

以前、知り合いから、東京のソフトウェア開発会社の売り情報が入ってきたので、有力な買い手候補へ打診しました。するとこの買い手候補はこの案件に興味を持ってくれ、買収を検討する条件としてまずは「買収金額が適正なものであるかどうか知りたい」と言われました。そこで、私は、売り手に企業評価とM&Aスタート前のコンサルティング料として安く50万円で提案したのですが、売り手は「すべてゼロでやってほしい。着手金をゼロにしている仲介会社がある」と言われて結局お断りすることにしました。
M&A命でやってきた私は、適正な企業評価を出すこと(=ハッピーM&Aのために最も重要なポイント)を最も得意分野にしており、250件以上の企業評価をしていますが、これをゼロで依頼されるととても残念な気持ちになります(>_<) 医者に対して難しい手術を成功報酬で依頼する人はいない(もちろんこれを引き受ける医者もいません)と思いますが、何でもかんでもゼロにする風潮は良くありません。 しかし、残念なことに優良案件について、関西の売り手が着手金ゼロにつられて東京の仲介会社に依頼しているケースが結構あるのも事実です。 因みに東京の仲介会社は、関西で買い手を探すのが苦手な場合が多く、大阪の仲介会社に買い手探しを依頼するケースが多いので、結局最初から関西の仲介会社に依頼した方がM&A成約までのスピードは速いのです。 今のマイナス金利と同じで、着手金ゼロというのは正常な状態でないため、これを続けている仲介会社は悪い依頼者に振り回されていずれ淘汰されていくと思います。 上記では、着手金ゼロについて否定的なことを書きましたが、次の2つのケースでは、着手金をゼロにさせていただく可能性があるので、ぜひご相談ください。 ○(M&A後に退職される役員の役員報酬+経常利益)>2億円
○ 調剤薬局の譲渡

以前活躍したフォークシンガーの高田渡さんが「値上げ」というおもしろい歌を歌っていたので歌詞を紹介させていただきます。「値上げ」の部分「着手金ゼロ」に代えて歌っていただければ、私の今の心境がご理解いただけると思います(^o^)

値上げはぜんぜん考えぬ
年内値上げは考えぬ
当分値上げはありえない
・・・
値上げを認めたわけではない
すぐに値上げはしたくない
値上げには消極的ではあるが
年内値上げもやむを得ぬ
・・・
値上げにふみきろう

ただし、条件付きです(小柴より)(^o^)

大物GET!

今回は、M&Aと全然関係ないのですが、8年ほど前に一番好きな趣味(水中銃でのお魚捕獲)で、大物をGETした時のお話しをさせていただきます。
ある夏に家族サービスを兼ねて、以前から気になっていた印南(和歌山県南部)のポイント(磯)に行って来ました。
夏の日差しはお肌の大敵(笑)なので、海に行くときはいつも少し時間をずらしますが、今回も16時過ぎに現地に到着。
まずは日焼け対策のために購入したばかりの大きなパラソルを広げ、そこにバーベキューセットや大きな浮き袋等の荷物を運んだ後、3人の子供を嫁に任せて、準備体操1・2・3!(海の中は危険がいっぱいなので、常にベストコンディションで挑むべし!)
因みにバーベキューセットを持って行きますが、基本的に食材は現地調達(スーパーではなく水中です)。つまり、魚をGETできなければバーベキューは中止するので、がんばってお魚を獲ってきます(ワイルド?)
さて、まずまずの透明度の海岸から海へ入り、浅いけどしゃがんで危険が迫っていないかを水中メガネで確認!(因みに昨年、近くの磯で大型のエイ(全長1m以上)が異常繁殖しているのを見て、怖い思いをしたので念のため)
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次に海岸を横へ泳ぎ始め、約100mで磯に到着。そこから磯伝いに沖に向かって80mくらい泳いで行くと水質も良くなり、潮の流れも良い感じになってきたので、今日はどんな奴(魚のこと)と出会うかな?と期待を膨らませていました。
その時、「いた~っ」。岩の隙間で昼寝をしている大型のサカゴを発見!

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慌てず息を止めて、徐々に近づき、近づき過ぎてあまりにも至近距離から水中銃を発射!おっとはずしてしまった(T_T)。「あいたたた~」
これは、プロゴルファーが絶対にはずさない距離のパットをはずした時の心境に近いかも?
水中銃が大きいので至近距離には向かないと自分を慰めつつ、気を取り直して、再び発射!
「ググッ・・・」今度は手応えがあった!がしかし、カサゴは岩の奥に逃げ込んでしまった!そこで岩の奥に恐る恐る手を突っ込んで、カサゴを掴み、引っ張り出すことに成功!(因みに時々岩の隙間に大きな口を開けたウツボがいるので、不用意に手を入れるのは危険です。よい子のみんなは真似をしてはいけません)。
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カサゴとちょっとした死闘を繰り広げたわけですが、カサゴはおいしいので、今晩のおかずがGETできたとまずは一安心!
あと2~3匹おかずをGETすべく、さらに沖に向かって泳いでいると大きなタカノハダイを発見!でも食べてもまずいのでパス。

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次にアイゴ&大型のブダイ発見!しかし、これらも家族にはまずいと評判が悪かったのでパス!

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因みに私は、水面に出ている岩の様子から水中の景色を読みとるのが得意(この才能はM&A仲介に生かされているのかな?)ですが、当初から狙いを付けていた約150m沖にある岩の近くに来ると「いたっ!」40cmのチヌ発見!
でも逃げ足が早くあっという間に遠くに行ってしまった。
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その直後に「また、いたっ!」今度はでかい。ででででででかい!なんじゃこりゃ!
コロダイ(以下、コロという)のアベック(約60cmと50cm)が実に悠々と泳いでいるではありませんか。
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「おっとまずい!」一瞬コロは私の気配を感じたのか、体を反転し逃げる体制を整え、徐々にスピードを上げ始めた。再度息を潜めてコロの動きを観察すると目の前の大きな岩の向こう側へ行き始めたので「しめた!」
岩の手前を先回りして、コロを待ち伏せできるかも!そう思うやいなやなるべく音を立てずに必死に泳ぎコロの予想進路に到着!その瞬間、奴を発見!!待ち伏せに成功!!!というかほぼ同時に岩の端で遭遇!
ここからは、全神経をコロの動きに集中させ、大きい方(旦那?)にターゲットを絞り、3mほど潜り、コロの体が横になったところを狙って、水中銃を発射!!!
ど真ん中に命中!「グググッググググ~・・・」こっこっこれは・・・今までに体験したことがない強い引きでグングン海の底へ逃げようとするコロ。全身筋肉の室伏広治かコイツは!と思わせるあまりの強い引きにシャフト(水中銃の飛んでいく部分)の銛(もり)先がはずれないかと心配になりましたが、銛先ががっちり獲物を捕らえ、はずれる心配がないことを確認!
先程のカサゴとのプチ死闘をアホらしく感じつつ、コロが弱るのを待ってシャフトについた糸をたぐり寄せる。コロが近づくにつれ、やっぱりでかい!

「コイツを子供に見せると父親の威厳を保てる」と思いつつ、「ニヤリ(*^_^*)」
お笑いタレントのよゐこ濱口が、海に潜って銛で大物をGETして「獲ったど~!」と叫んでいますが、思わず私も「獲ったど~!」。叫んだ方が盛り上がること間違いなし(*^_^*)
さあ皆さんご一緒に「獲ったど~!」

税務署職員も税務調査でぜひこのように叫んで頂きたい「税金取ったど~!」

以前、紀南の周参見(すさみ)で小型(45cm)のクエをGETしたときや印南の磯でイシダイ(40cm)をGETしたときも嬉しかったのですが、

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今回は、今までで一番の大物をGETできた喜びは、筆舌に尽くしがたいものがあります。コロ!ありがとう。今日の出会いに感謝!

今日の漁はこれで終了し、家族の待つ海岸へゆっくり泳いで移動!
まずは、嫁が手を振ってくる。それに応えて、こっちも軽く手を振り返す。
次に子供が私に気付き、「パパ、オ~イ」と叫んでいる。
私:「オ~イ」、さらに近づき、コロを入れた網を上に上げて、「こんなん獲ったで~」
子供達:「わ~、すっげ~、何それ、見せて見せて・・・」
私:「今日の晩ご飯やで~」

陸に上がり炭に火をつけ始めたのが18:30。火はつきにくいですが備長炭がベストです。因みにバーベキューセットの網にコロとカサゴを乗せたら、はみ出そうで、大きな魚の目が大好きな長女も大喜びでした。

炭にしっかり火がついてきたのは、19:30!かなり暗いではありませんか。そんなことは気にせず、家族みんなで魚を「おいすぃ~」と叫びながら食べていると近くで釣りをしていたお兄さんが、「このライトを使って下さい」と言って頭に付けるライトを貸してくれました。(和歌山県民は、優しい人が多い!)

20:30頃に食事を済ませたときは真っ暗でした。
帰り道は渋滞もなかったので調子に乗って車を飛ばしていると「ウ~ウ~」。後ろから嫌な音が聞こえてきました。料金所で覆面パトカーを追い越してしまって34キロオーバーで捕まってしまいました(>_<) 10年前なら「こんなガラガラな高速道路なのになぜ最高速80kmに制限するのかわからん。100kmにすべきや」と文句を言っていたところですが、最近は反則金を払うのは税金と同じで少し社会貢献をしていると思えるようになったので、警官には笑いながらとても丁寧な対応をしました。 パトカーに乗って、警官のお話を聞いて、反則切符を手に車に戻ってくると5歳だった長男が一言「パパは逮捕されたの?」 普段はかなりふざけている長男がまじめな顔で言ったので、笑ってしまいました(*^_^*)

大きな買収監査と小さな買収監査

2015年は、過去最大のM&A案件のお手伝いをさせていただきましたが、売り手は、従業員が100名ほどのゲーム制作会社で、買い手は中国のゲーム制作会社でした。
この案件では、買収監査の初日には、なんと9名の監査人が来ました。
香港の監査法人から2名(うち1人はこの案件の女性リーダーで35歳ぐらいのAさん)、東京の外資系法律事務所から法務担当の2名、香港の監査法人が依頼した東京の監査法人から会計担当の2名、その大阪事務所から税務担当の3名という大人数でした。
2日目以降は、初日のメンバーが都合に合わせて出入りしましたが、一番長かった東京の監査法人の方は、3週間ほど滞在し調査を行ないました。
この9名から出てくる質問と依頼資料は膨大な量で、売り手の担当者はかなり疲れた様子でした。元々目つきがあまり良くなかった担当者はさらに目つきが悪くなっていきました。
私は、英語も中国語も挨拶ほどしかできません(ただし、言葉は分からなくても相手が言いたいことは分かるような気がします(^o^))が、現場は英語と中国語が飛び交い、優秀な人達に囲まれて、かなり良い刺激になりました。
中国もアメリカと同じく訴訟社会なので、買い手が大企業の場合、買収監査は費用を掛けてしっかり行ないます。法律事務所は時間チャージで報酬を請求するので、スタートから1ヶ月経った後も電話でどうでもいい細かな質問をしてきました。
監査チームのリーダーのAさんはオーストラリア育ちの中国系美人で、2週間ほど滞在しましたが、毎日、洋服(靴も)替えてオシャレにも気を使っていたのが印象的でした。
Aさんは、我々には笑顔で丁寧に対応してくれましたが、監査チームのメンバーには厳しいことを言っていたそうで、東京の監査法人から来たノリの良いお兄さんは、日本語が分からないAさんを「こいつ呼ばわり」していました(^_^;)

このように大人数の監査人が長期間買収監査に来ると会社の従業員に何事かと気づかれてしまうので、私が買収監査を担当する際は、従業員にばれないように現地調査は会社がお休みの日にできるだけ短時間(通常は1日)で終わるようにしています。大半の調査は現地に行かなくても事前に資料をもらってできるので、できるだけ買収監査による売り手の負担を軽減するように心掛けています。
大きな案件の買収監査は、買い手のためというより監査人のリスクヘッジのためにどうでもいいところまで調査しているように思えてしまいます。

因みに上記の買収監査中に、私が仲介している案件(滋賀県の調剤薬局)の買収監査が行われましたが、業種柄、損益が安定していること、リスクのチェックがしやすいこと、監査人の都合上、調剤薬局の営業日に現地調査を行うことになったことから、私が短時間の現地調査をリクエストしたため、現地調査は、監査人2人で5時間ほど(しかし質問等の中身は濃いです)で終了しました。

やはり買収監査は、売り手に負担を掛けないように短時間で効率よく行うことが必要で、意味のない過剰な調査は売り手・買い手の双方にとって良くないと改めて感じました(*^_^*)

水と光の大阪

私が監事をさせていただいた「大阪・光の饗宴2013~2015」では、大阪府、大阪市、経済団体が一体となり、「御堂筋イルミネーション」や「OSAKA 光のルネサンス」をはじめ、大阪各地で実施される光のプログラムを国内外に発信しました。
中央公会堂の3Dマッピングもすごく良かったです。
大阪城の3Dマッピングも凄い映像と音楽でかなり迫力がありました。これはおもしろかったので2回見ました。
御堂筋イルミネーションは、平成26年に「最も多く街路樹にイルミネーションを施した通り」としてギネスに認定されましたが、平成27年度はさらに距離を延伸し、全長4キロとなりました。
オープニングイベントでは、御堂筋の一部区間を開放し、約15万人の方と点灯式を行いました。昼間にフェラーリF1が走行したことも圧巻でした。
御堂筋イルミネーションの来場者数は50日間で約455万人とのことでしたが、「大阪・光の饗宴」では、来場者数1,000万人を目指しており、世界3大光のイベントと言われるようになることを目標にしています。

同じく監事をさせていただいている「水都大阪パートナーズ」は、大阪市内の水辺の活性化を目的として3年前に設立されました。
中之島漁港の誘致をはじめ、大阪市役所や中央公会堂の南側の公園への飲食店の誘致、社会実験として京都の床のお店作り等による水辺の活性化や、水辺の各種イベントを実施しています。
また、観光客に水都大阪を体験していただくために舟運の活性化も重要な目標となっています。
2016年は、天神祭に大阪商工会議所の船にご招待いただき、間近で打ち上がる花火や行き交う船同士の大阪締めを見れたのもかなり面白かったです。

普段は、M&A仲介をしていますが、時々公認会計士として上記のような仕事をして大阪の活性化に関われていることがハッピーです(*^_^*)

田舎に帰省すると時々地元の貝の博物館に行くのですが、リュウキュウアオイ貝(上)とハート貝(下)という素敵な貝を売っていました。

リュウキュウアオイ貝
ハート貝

どちらかというとリュウキュウアオイ貝の方が綺麗なハート形です。この形は、弊社のコンセプトである「ハッピーM&A®」のイメージにぴったりなので、この貝を弊社のイメージキャラクターに任命したいと思います(笑)。

ハーピーを形にするとやはりハート形ですね。

今年も「ハッピーM&A®」を日本中にお届けしたいです!(^^)!

人生ゲームM&A

最近、子供がはまっているゲームは任天堂のスプラトゥーン(銃やバケツ等の78種類の武器でペンキ?をまいてその面積を敵と競い合う)ですが、以前、我が家でブームになっていたのが、「人生ゲームM&A」でした。
これは、タカラトミーが2005年に発売したボードゲームのことです。
この発売とちょうど同じ時期にタカラとトミーの両社が臨時株主総会で合併契約書を承認し、翌2006年にタカラトミーが発足しているのも何かの縁を感じます。
私は、小学生の頃、よく人生ゲームで遊んでいたのですが、これのM&A版が出たということで、すぐに購入しました。
「人生ゲームM&A」をよりリアリティのあるものにするために起業家が結集し、あのホリエモンも開発に協力していました。なお、ホリエモンが証券取引法違反容疑で逮捕された後「人生ゲームM&A」の出荷は自粛されたので、今ではレア物かもしれません。
さて、私はこのゲームを買った時、子供はまだ小さく、妻と2人で遊ぶのも盛り上がりに欠けそうなので、このゲームで遊ぶこともなく押し入れに入れたままになっていました。これを長男が見つけ出して、直感でおもしろそうと思ったのか「これをやろうよ」と言い出しました。それで、私も初めて一緒に遊んだのですが、これがなかなか楽しいゲームでした。
楽しく感じる一つの原因が、お札の単位が大きいことです。最低単位が10億円で最高単位は1兆円です。ゲーム中は、実に景気のいい数字が飛び交います。
このゲームを家族5人でやって一番よく勝つのは長男ですが、勝つ時は、3兆5,000億円くらいの資産になったりします。これで長男は大喜び!
ビル・ゲイツの資産は8.5兆円ほどなので、いつかビル・ゲイツを追い越せそうで実におもしろいのです。
長男は、以前から誰も教えていないのに「将来はお金持ちになりたい」と言っていたのですが、「人生ゲームM&A」はお金を増やすことに喜びを感じさせるには、良いゲームです。
私が小学生の頃、実家近くのスーパーのおっちゃんは、お釣りを渡す際、10円なのに「はい、10万円」と言って渡してくれ、私を喜ばせてくれていました。
大阪の商売人にもたまにこういうユーモアを言ってくれる方がいますが、子供の教育上もこういう言い方をどんどん普及させてほしいと思います。
因みに「人生ゲームM&A」の中にポイズン・ピル(毒薬条項)、ホワイト・ナイト(白馬の騎士)といったM&Aの専門用語が出てきますが、子供とゲームをする際は、それを無視しています。
昔、日本が貧しかった時代には、子供は家計を助けるために牛乳配達、新聞配達、農作業の手伝い等を当たり前のようにしていました。
私の田舎では、漁師の子供は、ひじき採りが解禁になる数日間は、学校を休んで家族総出でひじきを採りに行っていました。
私も小学6年生の頃、正月明けの火祭り(徳島県南では、サギッチョといいます)で燃やすしめ飾りを集めるためにリヤカーを引っ張って民家を回り、100円とか300円とかのお小遣いをもらったことがとても嬉しかった経験があります。このしめ飾りを集めるのは小学6年生の担当なのですが、前年の小遣い稼ぎに味をしめて翌年も友達と一緒に小学6年生のふりをして、本当の6年生が誰もしめ飾りの回収に行かないような山奥の民家を回ったりしました。その際は、「よくこんな山奥まで来てくれたね。」とか「うちまで来てくれたのは8年ぶりじゃ」とかお婆さんが声を掛けてくれたのも嬉しい経験でした。
因みに中学1年生の時、友達と2人で春の寒い海で3時間掛けてモズクを1.5キロほど採り、近くの水産加工業者に売りに行ったのですが、「海水を含んでいるのでその分を200グラム引いておくね」と言われて、子供だと思ってバカにしていると感じたこともありました。因みに1キロあたりの買取値が1,000円だったので、子供ながらにお金を稼ぐって大変だなと思いました。その水産加工業者にこのモズクをどこに売るのか聞いたら、「大阪の高級料亭に持って行ったら5倍で売れるんや」と聞いてショックを受けたのも良い経験でした。
今、子供が小遣いを稼ぐ機会がほとんどないのは実に残念だと思います。
子供が仕事を体験でき、お金を稼ぐ体験ができるキッザニアは、とても良い貴重な施設ですが、学校でも子供にもっと将来の仕事のことを教え、普通の生活の中で子供にお金を稼ぐ喜びを感じてもらい、納税の意識が芽生える機会があった方が良いと思います。
「学校で勉強するのは、将来の仕事に生かすため」という意識を子供の頃から植え付け、自分が得意なことを何でもやってお金を稼いで強く生きていくという若者が増えることを祈りたいと思います。

神農さん

弊社のすぐ近くに薬の神様をまつっている少彦名(すくなひこな)神社(通称、神農さん)があります。
この神農さんがある道修町(どしょうまち)は、江戸時代から日本の薬輸入の中継地として重要な役割を果たしたことから、今でもたくさんの製薬関連会社があり、大手製薬メーカーの本社もたくさんあります。
M&Aで一番の人気業種は、調剤薬局です。これは、20年以上前から続いており、今後も5年以上続くように思います。
私も時々、調剤薬局のM&A仲介をしますが、最も成約率が高い業種といえます。
「成約率が高い」とは、買い手がたくさんいるということですが、私も30社以上から調剤薬局を買いたいと聞いています。
以前、売り手の群馬県の会社と買い手の東京の会社の間で、同時に24社合併を行ったのも調剤薬局です。(これは日本記録かもしれません)

以前、仲介した調剤薬局は、3店舗で売上が約5億円というまずまずの内容でしたが、うち2店舗は隣接する大病院の立て替え移転に伴い3年半後に閉鎖予定という難しい条件が付いていました。その大病院の移転後も近隣に調剤薬局を出店できればいいのですが、移転後は、院内処方になるとのことでした。結局、売却希望金額に届きませんでしたが、10社に買収希望金額を出していただき、一番高い金額を提示していただいた会社とM&Aが成立しました。
M&Aではありませんが、お客さんのお兄さん(優秀な整形外科医)がオープンした大きな整形外科に隣接する調剤薬局も紹介させていただいたことがあります。
調剤薬局案件を手掛けている時はもちろんですが、そうでないときも神農さんの前を通るときは、時々お祈りをしています。
調剤薬局の上位5社のシェアは12%ほどで、小さな薬局が多いのが現状ですが、地域によっては薬剤師の確保が難しいところもあり、まだまだM&Aが必要な業種だと思います。

調剤薬局業界は、薬価改定で利益率がだんだん薄くなっています。これは、国民の高齢化により、調剤医療費(技術料と薬剤料)が年間7兆円以上になってきているので、国の借金を減らすには仕方ないことです。
元気のある会社には、M&A(買収)にも患者のサービスアップにもがんばってください!とエールを送りたいです。
今年も調剤薬局案件をがんばるぞ~!(*^_^*)

「小柴画伯」

一緒にM&A研究会の役員をしている税理士の息子さん(イラストレーター)が出品された作品を見に行った際、出会った仏絵作家の方に「ハッピーM&A」という文字入りの縁起の良い絵を描いていただきました。
私は学生時代も絵画部でしたが、現在も大学OBの「絵画を楽しむ会」に入っており、年2回の展覧会に出すため、毎年5点ほど描いています。
学生時代はまじめな絵を描いていたのですが、最近は息抜きのつもりで描いているので、「同じ人が描いたとは思えない」と言われるほど、毎回作風を変えて遊んでいます。
ちょっと笑える絵とよく分からないと言われそうな抽象画を中心に描いています。
大学の絵画部の2年先輩の湯川さん(ドイツ在住の洋画家)が、和歌山県の文化奨励賞を受賞されたり、絵画を楽しむ会のメンバーでプロ級の兵田さん(抽象画家で有名な白髪一雄さんの一番弟子で、チャーチル会の事務局をされています)や弊社顧問の住友さん(70年以上の歴史がある有秋会の事務局をされています)が、何度も大きな賞をもらっているのも良い刺激になります。

元イギリス首相のチャーチル曰く
「気晴らしに絵ほど良いものはない。未だやったことがなければ、是非試してごらん。私を嘲笑する前に。そしてしくじったところで大した損害でもなかろう。
絵を描き出せば上手も下手もない。第一、頭の中になにごともなくなる。 
やってごらん、是非一度、死なないうちに——。」

絵具も進化しており、アクリル絵具はすぐに乾くので使いやすいです。ぜひ皆さんもたまには絵を描いてみてください。見た人が幸せを感じたり、笑える絵が描けたらハッピーな証拠です(^o^)

小さなM&A

以前、大手金融機関の方が書いたM&Aの本の中に、「売上が5億円以下の企業はM&A(株式譲渡)の対象にはならない」という文章を見つけましたが、これは大間違いです。この文章を読んだ後継者のいない社長が、当社は売上が5億円以下だからM&A(株式譲渡)できないと判断するかもしれないのです。
私は、売上が1億円以下でも利益がしっかり出ている等の条件を満たせば、買い手は見つかると思っており、売上が数千万円の小さな案件も5件ほどの成約実績があります。
以前は、売上が5億円~10億円程度がもっともM&A(譲渡譲渡)しやすいと思っていたのですが、最近は全く売上を気にしなくなりました。
大事なのは、売上・利益と財務内容と譲渡希望金額のバランスです。
売上5,000万円、利益1,000万円、譲渡希望金額3,000万円だとバランスが良いのです。
以前譲渡の相談を受けた高級ブランドの紅茶輸入会社は、売上5,000万円、粗利が60%で財務内容から考えて適正な譲渡金額は5,000万円ほどでしたが、社長の譲渡希望価額が1億円(なんと年商の2倍!)だったのでやんわりとお断りさせていただきました。
どんなに良い案件でも譲渡希望金額が間違っていれば、買い手は見つからないのです。
(時間を掛ければ買い手が見つかるかもしれませんが、その間にかなりの会社に打診することになるので、売り情報漏洩のリスクが高くなり、ハッピーM&Aにならないことが多いと思われます)
自動車に例えるとリッターあたり40キロと燃費の良いプリウスが250万円~350万円の価格設定だから売れているのであり、これが1,000万円だったら全く売れなくなるのです。

さて、小さな会社がM&A(譲渡)の対象になるかならないかは、M&Aアドバイザーの判断として次の要素が大きく左右すると思われます。
①買い手を探すことができるかどうか
②労力に見合う成功報酬がいただけるかどうか
要するに小さい会社の案件を扱うかどうかは、M&Aアドバイザーの力量にかかっているといえるのです。
大きな案件しか扱ったことがないアドバイザーは小さな案件のノウハウがありません。
今後、小さな案件を得意とするM&Aアドバイザーが育って、どんどん小さなM&Aが普及することを期待しています。

以前、M&Aではない小さい案件ですが、会計士仲間からこんな相談がありました。
「高校の同級生が半年ほど前に癌で亡くなりました。彼は整形外科のクリニックをしていたのですが、彼の奥さんからの依頼でそのクリニックを有効活用したいのでドクターに貸したい。誰か借りてくれるドクターはいませんか?」
これは私の人脈で借主をご紹介できる可能性があったので、引き受けました。
新規開業希望のドクターの開業支援をしている会社と仲良くさせていただいているので、早速その会社に連絡し、一緒に近隣で新規開業をしたいドクターを紹介し始めました。物件の場所も私が住んでいる西宮市であったことから、3人のドクターを家主である奥さんに紹介し、現地案内させていただきました。
興味を持ってくれた2人目のドクターは肥満で横柄なタイプだったので奥さんの方がお断りしましたが、3人目に紹介した好印象のドクターと無事契約できました。
物件は、築7年のクリニック(70坪)で、レントゲンその他すぐにでも開業できる設備が込みで1ヶ月の賃料が50万円という安いものでした。
レントゲンは、買うと高いですが、使わず廃棄すれば、単なる産業廃棄物です。こういうものが有効活用されるのは、社会的にも意義のあることです。
私の手数料は家賃1ヶ月分でしたが、借主のドクターは37歳の好青年で、家主も大変喜んでくれたのでよかったです(*^_^*)

私の使命

独立当初のホームページに「私の使命」ということで、下記のような記事を書きましたが、
夜中に書いた熱いラブレターを翌朝見たら恥ずかしい内容でドン引きするのと同じで恥ずかしいやら懐かしいやら・・・(^_^;)

平成15年6月4日、この日、私は中小企業のM&A仲介専門会社である小柴公認会計士事務所を設立し、代表取締役に就任しました。この日は、私にとってもう一つの重要な意味がありました。長男がこの日に生まれたのです。何日か前から友人の司法書士にいつでも会社設立登記ができるようにスタンバイしてもらっていたのです。それは、私がM&A仲介業務を専業として丸4年が経った頃でした。今までもサラリーマンとして多くのM&A仲介に携わったのですが、長男から強い運をもらって自分のスタイルで思う存分M&A仲介がしたいということで、会社を作ることにしました。

私の使命は、日本のM&Aに対するイメージを変えることです。

「中小企業のM&Aの現状について」というテーマでよくセミナーをするのですが、セミナー前にいつも受講者にアンケートを取ります。その結果、M&Aに対するイメージは、70%の方が(乗っ取りとか身売りという)マイナスイメージを持っており、10%の方がプラスイメージで、その他は、M&Aって自分には関係ない世界の話でよくわからないという回答です。
しかし、約2時間後のセミナー終了時には、ほぼ100%の方が、プラスイメージになっていただけます。今までこういうテーマについて真剣に考えたことがないためにマスコミ等での情報からマイナスイメージが付いてしまっているのです。

私の使命は、M&A=ハッピーというイメージを定着させることです。

今後何年かかるかわかりませんが、一生をかけて日本にハッピーなM&Aを普及させたいと思っております。そのためには、次の5点が不可欠と考えます。
①トラブルのない関係者全員ハッピーなM&Aを実現する。
②ハッピーなM&A実現のためには、それを仲介する優秀なM&Aプレーヤーの存在が欠かせませんが、できるだけ多くの優秀なM&Aプレーヤーを育成する。
③M&Aを普及させるには、会社規模別のピラミッドでいえば、底辺に位置する中小企業のM&Aの普及が欠かせない。
④M&Aに対するイメージが現段階ではマイナスイメージである以上、このイメージ改善のために業界団体(日本M&A協会※)を作り、全仲介業者がいい仲介を行い、業界のイメージアップに努めなければならない。
⑤M&Aという手段を知らない、または、誤解があるために業績のいい会社を解散して社員や取引先を路頭に迷わせている不幸な状態を作らないようにするため、全国の社長にM&Aという経営戦略を理解していただくための活動を続ける。

今、日本は、過去どの国も体験したことのない急速な高齢化社会になっています。
高齢化=社長の高齢化=後継者不足の発生という問題があります。これらの深刻な問題に対応し、M&A、特に中小企業のM&Aの重要性と必要性が認知され、M&Aを通じて企業が存続し発展する社会が実現するよう少しでもお役に立てたらと思っております。

※日本M&A協会というたまたま同じ名前の団体を2012年に前職の会社が設立したそうですが、独立当初、2016年に上場したM&A仲介会社にも「日本M&A協会を作りましょう」と営業したのが懐かしいです(^o^)

残念な決断

73歳の売り手(A社長)は、M&A(譲渡)可能であるにもかかわらず、会社を清算するという残念な判断をしたときのお話しです。
A社長は、酒のディスカウントストアを2店舗経営されており、売上が29億円、家族で役員報酬を6,000万円ほど取って、経常利益が1億円以上というすばらしい経営をされていました。これほど利益が出るディスカウントストアは聞いたことがありません。
競争が厳しい業種ながら、近隣にライバルがいないため、老舗としていいお客さんを掴んでいたのです。
このA社長にお会いさせていただいた際、息子が病気のため後継者がいないということで、M&Aがスタートしました。
M&Aスタート時にまず企業評価をするのですが、A社長は、私に1つ重大な嘘をついていました。それは、帳簿上の約1億円の在庫以外に、「簿外でさらに1億円の在庫がある」と言ったのです。この話を聞いたときに同席していた顧問税理士は「え~社長、ほんまですか?」とあきれた表情でした。
この話を聞いた後、すぐに決算期が到来したのですが、正確な決算棚卸を依頼したところ、簿外在庫はほとんどなかったのです。
この簿外在庫について、なぜ嘘をついたのかを聞いたところ、笑いながらA社長はこう言いました。「M&Aは駆け引きが大事だから、ハッリかましとこうと思って・・・。」
この言葉を聞いて私はあきれたのですが、その時は軽い注意にとどめました。

この会社には純資産が4億円ほどあったので、当初の売却希望価格を7億円としました。当初A社長は、「売却希望金額は10億円」と言われたのですが、「それはいくらなんでも高過ぎですよ」という私の言葉を聞いていただき、7億円になりました。
買い手候補への打診がスタートして、あるスーパーへ打診したところ、買収に興味を示していただき、基本合意契約に向けてスタートしたいということになりました。ただ、この時、買い手社長から重大な指摘を受けてしまいました。実は、売り手の営業エリアにライバルの進出計画があったのです。しかもお店のオープンが今月とのことでした。この情報を買い手社長が知っていて、指摘されてしまいました。この瞬間、仲介者の私は、メンツ丸つぶれでした(>_<) 私は、買い手へ打診するときに売り手企業の内容が分かるような詳細な提案書を作っていますが、この案件でも提案書を作っていました。今回もA社長へのインタビューで「営業エリアへライバルの進出計画はありませんか?」という質問をしたところ、「それはありません」という答えでしたが、実はこれが嘘だったのです。 ライバルの進出計画を知らない訳がないので、「本当は知っていたのですね。」と追求したところ、「それを最近知って、お伝えしようと思っていたのですが・・・」と言われてしまいました。M&Aというのは、会社の将来を買うものなので、将来のマイナス要因は、将来のトラブルを避けるために早く言ってくださいと当初から何度も言っているにもかかわらず、また2度目の重要な嘘をつかれてしまったのです。これでは、お互いの信頼関係はなくなってしまいます。 M&Aは、スタート時に少し着手金をいただきますが、成約しなければ赤字になるビジネスなので、仲介者と売り手社長は、運命共同体であり信頼関係なくして、ハッピーM&Aはあり得ないのです。 私は、A社長にM&Aの厳しさを理解し反省もしていただきたいので、次のように言いました。「もし、重要な事実を隠したまま、高い金額で会社を売却すると詐欺と同じです。私は、今までA社長と御社の従業員のために動いてきたのですが、正直、私の誠意が伝わらず残念です。M&Aで嘘をつくと将来大きなトラブルになり裁判沙汰にもなりかねません。結局、損をして嫌な思いをするのはA社長ですよ。今回の件は、水に流しますが今後二度とこういうことがないようにしてください。」 ライバル企業の進出計画について嘘があったので、買い手からは、当初「いただいた決算数字も素直に信用できないなあ」と言われてしまいましたが、買収希望金額を1億円ダウンの6億円として再スタートすることになったこともあり、よく検討した結果、買収を前向きに検討してくれることになりました。 そこで、私は、両社長の希望通り早期の最終契約締結に向けて、早速、基本合意契約を作成して、A社長に説明しました。この基本合意契約には、次のA社長の希望が織り込まれていました。 ①店舗の土地(個人所有)の賃貸については、15年の定期賃貸借契約にする ②早期(1ヶ月)で引き継ぎを終え、リタイヤする するとA社長は、「M&Aの契約について、だいたいイメージができました。1週間ほどよく考えさせていただき、この内容でいいかどうか連絡させていただきます」ということになりました。 そして翌週、電話が掛かってきました。「よく考えさせていただいたのですが、M&Aというのは、僕の性に合わないので、止めさせていただきたい。会社を清算することにしました」 それを聞いた私は、「え~なぜですか?会社を清算すると従業員や取引先に迷惑をかけますし、M&Aよりよっぽどいんどい思いをすると思います。また、手取りも半分ですよ」と答えました。 A社長の判断が理解不能だったので、その後3度も当初からM&Aに協力的だった売り手の顧問税理士と一緒にA社長の自宅まで行き、M&Aのメリットや買い手の意気込み、清算のデメリット(M&Aより遙かに労力がかかるし、従業員が職を失う)等を説明させていただいたのですが、「会社を清算した方がすっきりする」ということで、残念ながら、聞いていただけませんでした。 ひょっとすると私が基本合意契約書案に書いた売り手責任に該当する重要なことを隠していたために、後でトラブルになることを考えて清算を選択されたのかもしれません。 世の中には、色々なタイプの社長がいて、時に色々な判断を下します。中には、名誉やプライドのために明らかに間違った判断を下す社長や家族やご自身の病気ために正常な判断ができない社長もいます。 このA社長は、後日うちの会社に謝りに来てくれましたが、このA社長を説得し、ハッピーM&Aができなかったことは、私の反省材料でもあり、もっとMA力を付けないといけないと思いました。 いいアドバイザーになるには、お客さんの真意を知るためにもっと耳力(聞き上手であるということ)を付ける必要があると思いました。この「耳力」という言葉を流行らせようと密かに考えています(*^_^*)

現役学生のM&A観

もう7年ほど前の話ですが、2日間、母校の和歌山大学で、学生向けにM&Aの講義をしたことがあります。
私が学生の頃は、女子学生が1割くらいでしたが、講義には4割くらい女子学生が参加してくれたので、時代も変わったなというのが第一印象でした。
講義後にレポートの提出がありその採点をしたので、現役学生のM&Aに対する素直な考えを知ることができました。
レポート提出は約400人だったので採点が大変でした(T_T)

まず、ほとんどの学生が当初M&Aに対して間違った考えを持っていたことが分かりました。どのタイミングでこういう考えを持ったのか分かりませんが、M&A=敵対的M&A(お金を持つものが力ずくで会社を乗っ取る)というイメージでした。
実際、敵対的M&Aは全体の1%もないのですが、マスコミ報道が国民のイメージ形成に間違った影響を及ぼすという怖い一面を感じました。

次に私の講義を聞いた後は、ほとんどの学生がM&Aに肯定的な考えになったことがレポートの採点を通じて分かりました。
レポートは、次の2つのテーマから選択してもらうことにしました。
1.中小企業のM&A(後継者問題解決のために)
2.2代目の決断(会社を継ぐべきか否か)

これらのうち約6割の学生が1のテーマを選択し、約4割の学生が2のテーマを選択しました。
2のテーマを選択した学生のうち無条件に会社を継ぐべきと答えたのはたった3名しかいませんでした。条件付で会社を継ぐべきと答えたのは約1割で、意外にもほとんどの学生が社長の子供は会社を継ぐべきではないとの回答でした。
(会社を継ぐべきと答えた理由)
・せっかく父が作った会社を他人の手に渡すのはもったいない
・会社を継ぐのは2代目の使命
・会社の業績が良くて、2代目も興味を持つなら、おそらく英才教育を受けているので将来の社長にふさわしい

(会社を継ぐべきではないと答えた理由)
・社長の子供が会社を継がない方が優秀な社員が集まる
・子供が社長以上にやる気と能力があるケースは少なく、2代目は甘やかされていることが多い
・2代目には、2代目の時代にふさわしい人生を選択してほしい
・友達に将来会社を継ぐことになっている人がいるが、彼は全然勉強をしていない。そんな彼が会社を継いだらきっと会社を潰すと思う

今から30年前は、「親の会社を子供が継ぐべきか否か?」という質問をしたなら、おそらく8割以上が継ぐべきという回答をしたと思います。
これは、一言でいうと昔は継ぐのが当たり前の時代だったからです。それに比べて現代は、どんどんIT化が進み、海外ビジネスも容易になって、がんばった人の可能性が昔以上に広がり、選択肢もどんどん広がっています。(ただし、選択肢が多すぎるため、何をしたいのか分からないという人も増えていると思います)
少子化に歯止めが掛からず、家族意識の希薄化が進んでいる状況も学生からM&Aという選択肢に賛同してもらえる要因になっていると思います。

私は、子供が会社を継ぐことに関しては条件付で賛成です。
その条件とは、子供が社長である親以上にやる気があり、その業種が好きであり、よく他人の話に耳を傾け、現代にふさわしい自分流の経営を取り入れ、世代交代時によくある社内の軋轢を強い意志で乗り越えるパワーがあることです。
これだけの条件を揃えた子供を育てることができれば社長も安心ですが、会社経営に全力集中しながら子供に2代目教育ができている事例は少ないのです。
自分以上に優秀な子供に会社を継いでもらえる社長は最高に幸せです(*^_^*)

金型メーカーのM&A

京都の金型メーカーを仲介したときのお話しです。この会社は年商3億円、従業員16名の中小企業ですが、安定的に5,000万円~6,000万円の経常利益を出している優良企業でした。
この会社の社長と専務は、ともに昭和13年生まれで、株式も50%ずつ所有し、役員報酬も同額、車も同じくレクサスという仲良しコンビでしたが、社長の息子は介護関係の会社に就職しており、専務の息子は大学の准教授になっており、後継者がいないという理由でM&A(株式譲渡)されました。
この会社は特殊な素材で金型を作っており、その分野ではかなり高いシェアを持っていましたが、マイナス面はメインの得意先(A社)に売上の70%が集中していることでした。このA社との取引は、3年前はもっと少なかったのですが、その業界でA社が勝ち組であったため、他社をどんどん買収していった結果、自然に売り手企業との取引額も増えていきました。
売り手企業は、A社に依存することが営業面では楽という反面、もし、取引が解消された場合の倒産リスクは高まっていました。そこで、更なる得意先を海外に求め、中国企業との取引額も年々増加傾向にありました。
注目すべきは、金型の中国での販売価額が国内での販売価額より1割ほど高かった点です。
中国企業は、売り手企業の技術力を高く評価して取引してくれていました。

買い手は、大阪のエレクトロニクス関連の検査部品メーカー(年商約30億、従業員は海外子会社を併せると300人)でした。この会社は、製品1個から短期で作成するというポリシーで、業績をどんどん伸ばし、その業界では2位となっていました。
私が、初めてこの会社を訪問したときの第一印象は、本社工場がきれいで、会社の周りもよく掃除されていたことと、従業員の皆さんが全員気持ちよく挨拶してくれたこともあり、「きっとすばらしい経営者に違いない。この会社が売り手企業を買ってくれれば、売り手企業もより活性化し、もっと利益の出るいい会社になるに違いない」というものでした。
M&Aの交渉を進めていく途中で、売り手の社長と専務は、私の第一印象と同じ考えを持っていると教えてくれました。
買収目的は、収益の柱をもう1つ持ち安定的な収益の確保をするためでしたが、買い手社長は、同じメーカーとして、売り手企業の精密技術を固く評価しており、M&Aを通じて、従業員のレベルもアップさせたいと考えられていました。

A社にとって、売り手企業はメインの下請け先であったため、売り手も買い手もM&A発表後のA社の反応が気になっていたのですが、売り手企業の役員交代と丁度同じタイミングでA社の組織再編があり、取引についてはほとんど影響がない状態で、引き継ぎができました。

売り手企業の社長と専務は、私の父と同じ昭和13年生まれで、私には自分の子供を見守るようにやさしく接してくれ、大阪でも毎月定例飲み会をしてくれていたので、この案件が無事成約してほっとしました(*^_^*)

「気持ちの問題」

M&Aの売買代金については、通常、○億○千万円というように千万円単位または百万円単位の切りのいい数字にすることが多く、売り手も通帳で確認しやすくなります。
数年前に成約した不動産M&A(賃貸不動産だけを所有する会社の売買)もこのように○億○千万円という金額で売買が成立しましたので、その金額が売り手の銀行口座に振り込まれました。
この契約では、売り手の株主13人のうち3人が、会社所有不動産を借りて自宅として住んでいたため、その3人がM&A後に自宅不動産(3件とも1千数百万円)を買い取ることになりました。
その決済が行われた際、売り手の2人の株主が振込手数料を差し引いて不動産購入代金を買い手に振り込みました。
振込手数料は何百円程度のことなので金額的には大したことはないのですが、大きな取引の決済で振込手数料を差し引いて振り込んできたセコイ考えに対して、買い手社長は怒って、「当社は振込手数料を差し引かずに買収金額を振り込んでいる。一旦入金された金額を全額返金するので、再度、契約書に記載された金額を振り込んでくれ」ということになりました。金額的には振込手数料分だけを振り込めばOKなのですが、「そういう問題ではなく気持ちの問題だ」ということで、2人の株主には再度、振込手数料を差し引かずに不動産購入代金を振り込んでいただきました。
そのため、所有権移転登記の準備をしていた司法書士も手続きが数日遅れてしまいました。
買い手社長は、買収金額も売り手の役員に支払う役員退職慰労金や顧問料についても振込手数料を差し引かず、M&Aの契約書に記載された金額をそのまま振り込んでいるので、怒った気持ちも分かります。ただし、一旦振り込まれた金額を返金して再度振込んでくれというのは、やりすぎです。しかし、M&Aの契約上、売り手の株主13人の同意を得るためにいくつか売り手に有利な条件を買い手社長に了解してもらった経緯があるので、今回は買い手社長の納得いくようにさせていただきました。
工務店をしている買い手社長は、おもしろく誠実な方ですが、以前も振込手数料を差し引いて振り込んできたお客さんに対して、今回と同じように「振込金額を一旦返金するので、振込手数料を差し引かずに再度全額を振り込んでくれ」と要求したところ、そのお客さんが振込手数料だけ振り込んできたので、その振込手数料を同額の振込手数料を支払って返金したことがあったそうです。するとそのお客さんも負けずに再度振込手数料だけを振り込んできたので、何度か振込手数料分の金額のやり取りがあったそうです。最後にお客さんは根負けしたとのことです(^o^)。
冷静に考えたら無駄なエネルギーを使い、子供のケンカのようなことをしているのですが、この工務店の社長が言いたいのは、「金額の問題ではなく、気持ちの問題だ」ということで、一本筋が通っているともいえます。
弊社のM&A仲介手数料についてもごく稀に振込手数料を差し引いて振り込んでくる方がいらっしゃいますが、なんか器の小ささを感じて残念な気持ちになります。
通常の継続的な商取引で、振込手数料を差し引くのを慣習にしている会社がありますが、
本来相手の同意なしに勝手に振込手数料を差し引いてはいけません。M&Aや不動産取引のように1回だけの取引の場合も振込手数料を差し引いてはいけません。

M&A後にちょっとしたトラブルが発生した場合、売り手と買い手の信頼関係ができており、両者が誠実に対応すれば、大きな問題に発展するケースはほとんどありません。
ハッピーM&Aのためにも、何百円の振込手数料が原因で、信頼関係が壊れないようにしましょう。

嬉しい年賀状

独立してから数年間は、毎年100枚ずつ年賀状の枚数が増えていきましたが、最近は700枚ほどで安定しています。私の年賀状の流儀として、原則的に次の5つを心掛けています。

①相手の顔を思い浮かべながら、ひとことコメントを書く
②家族写真をたくさん入れた楽しい年賀状にする
③送ってくれた方には必ず返事の年賀状を出す
④送ってこなくなった方には送らない
⑤相手の住所は毎年確認する

10年以上年賀状のやり取りをしている方から、年賀状がこなくなることがあり、郵便局のミスでは?と思うこともありますが、あまり気にする必要もないのかなと思っています。

年賀状に関するちょっとした豆知識をご紹介させていただきます。
ほとんどの方がご存知ないのですが、郵便局にお願いすれば年賀状を元旦より前に届けてもらうことができます。私も事前に届けてもらい、年賀状を書いていない方から届いている場合は、年内に年賀状を送るようにしています。

さて、毎年いただく年賀状の中で特に嬉しいのが、仲介させていただいた案件の売り手社長からの近況報告です。この数年でいくつかの年賀状をいただきましたので、ご報告させていただきます。

(コピー機リース会社の元社長)
お陰様でハッピーリタイアメントが出来、感謝申し上げます。今年は近いうちにお会いしたいと思っております。中小企業M&Aの時代到来ですね。

(半導体洗浄装置メーカーの元社長)
緊張した仕事から解放されて2年余、穏やかな生活をしています。写真と碁で頭の体操を、登山とパラグライダーで体の体操をして健康維持に努めています。お陰様でこの不況下、のんびり楽しんでいます。お仕事の方はいかがですか?

(金型メーカーの元社長)
1年がかりで廻り始めた四国八十八ヶ所、2巡目のお遍路旅も結願を迎えることができました。
それぞれのお寺で、御本尊に手を合わせているうちに仏像に魅せられ今ではこつこつと自分で刻む様になり、昨年10月の展覧会にも出展させていただきました。まだまだ未熟ですが、一生の仕事を見つけたような気がして、いきいきと楽しくやっております。
きっとお大師さんが授けてくださったものと、感謝しております。

(電設資材商社の元社長)
退職後がこんなに忙しいとは・・・ジムに趣味にレクチャーに旅行にと1年があっという間です。

(ソフトウェア開発会社の元社長)
大病も癒えボランティアの炭焼きも復活、趣味の仏像彫刻もますます活発になりました。かなり手の込んだ作品に挑戦。「毘沙門天」が出来上がりました。
健康の有り難さを日々かみしめております。

たまたま仏像を彫られる元社長について、2つの事例を紹介させていただきましたが、仲良くさせていただいている広告代理店の元社長も有名な先生に弟子入りして仏像を彫られています。
私の祖父は、若い頃からの趣味が絵画で、本当は画家になりたかったのですが、晩年は、陶芸と仏像彫りに大半の時間を費やしていました。きっと私もいつか仏像を彫りたくなるときが来るのかな?と思っています。

会社設立12周年!

会社設立12周年の2015年6月4日は、長男の12歳の誕生日でしたが、その週に2件のM&Aが成約しました。17年間M&A仲介をしていますが、1週間に2件のM&Aが重なるのは初めてのことで、色々なお祝い事も重なりハッピーな1週間でした。
成約した2件のうち1件は、一番人気業種の調剤薬局(滋賀県)で、スタートから4ヶ月で成約しました。譲渡理由は、病気による体力の低下ですが、売り手の社長は薬剤師であり、まだ60歳代前半なので、今後は、業績があまり良くなかったため譲渡しなかった残りの1店舗の調剤薬局の立て直しに力を入れるとのことです。従業員も上場会社グループに入り喜ばれていました。
もう1件は、人材派遣会社(大阪府)で、こちらはスタートから6ヶ月で成約しました。売り手の社長は高校の先輩でした。やや業績が悪くなっていたので、最終的に譲渡価格を下げざるを得ませんでしたが、先輩面せず私の意見をよく聞いてくれてので、無事成約となりました。新社長は売り手の社長より20歳ほど若いサラリーマン社長ですが、やや停滞気味の会社をどんどん引っ張っていってくれる予感がします。
昨年は、不動産M&Aの売り相談が最も多かったですが、今年は介護関係の売り相談が最も多いです。
一番人気の調剤薬局業界は、今後も薬価差益がどんどん少なくなって儲からなくなっていく業種ですが、M&Aの買いニーズが多く、私のところにも30社ほどから買収希望の情報が来ているので、しばらくは割高な買収金額で推移すると思います。
この5年ほどは特に営業をしなくても毎週のように売り相談が来るようになったので、他のM&A仲介会社への売り相談も増えていると思います。ある大手のM&A仲介会社では、営業マン1人あたり20件ほどの案件を抱えているそうですが、これはまともな仲介ができない件数で、依頼者に迷惑を掛けていないか心配になります。
私は会社設立30周年まではM&A仲介を続けたいです。
その後は、趣味の絵画や素潜りや近い将来始めようと思っている船のクルージング(船はレンタルで充分です)でのんびりした生活ができれば人生ハッピーです。
仲良くしている知り合いが歯のホワイトニングのグッズ販売を始めましたが、歯を白くして「歯っぴー」と言ってますので、私も歯をきれいにして歯っぴーでハッピーであれればと思います(*^_^*)

下請会社同士のM&A

M&Aに至るまでのハードルが高く、今まであまり手掛けてこなかった下請会社同士のM&Aのお話しです。
買い手は、多くの下請企業(中小零細企業)が集まる東大阪市にあり、売り手は、隣接する八尾市にありました。

(売り手の概要)
業  種:金属製品プレス業
売  上:約5億円
経常利益:7,000万円(今期過去最高)
従 業 員:約30名
業  種:大手電機メーカー(S社)の2次下請け
譲渡理由:後継者難

(買い手の概要)
業  種:金属製品プレス業
売  上:約5億円
経常利益:3,000万円
従 業 員:約30名
業  種:大手電機メーカー(M社)の下請け
買収理由:生き残りのため

現在、東大阪市には、約7,000社のメーカーがあり、このうち10年後には、なんと60%がなくなるといわれています。その主な原因の1つが、赤字が続くことによる廃業または倒産で、もう1つが後継者難です。
 今回成約した売り手の社長は、64歳で、娘さんが2人いましたが、そのご主人は、音楽家と大手商社のサラリーマンで、この会社を継ぐ意志も能力もありませんでした。
 そもそもこの社長が、M&Aを決意したきっかけは、入社十数年の幹部社員の次の一言でした。
「社長は、もう60歳を超えていますし、この会社は将来、誰が社長をするんですか?」
この言葉にびっくりした社長は、今まで会社の将来に不安を持っていたものの従業員も同じことを考えていることが分かり、改めて会社の将来について真剣に考えないといけないと思うようになりました。
 そこで、この幹部社員に次期社長になってくれるよう打診をしましたが断られたので、外部で社長を探そうと大手人材紹介会社に打診しました。20人近くと面接したものの、いい人物に巡り会うことができず、落ち込んでいた時に、顧問税理士が、「M&Aという選択肢もありますよ」というアドバイスをしてくれたことがきっかけとなり、M&Aがスタートすることになりました。
 顧問税理士がM&Aというアドバイスをするまでは、社長には会社を譲渡する(譲渡できる)という発想は全くありませんでした。
 買い手は、なんとこの顧問税理士の顧客で、売り手と同業で会社規模もほぼ同じという状態でした。
 まずは顧問税理士が、買い手にM&Aを打診して、興味を持ち始めた段階で、私にM&A仲介の依頼があり、本格的に交渉がスタートしました。

 買い手の社長(45歳)は、2代目で、異業種交流会等にも積極的に参加し、色々な団体の役員も引き受けて、営業も得意なタイプでした。
この社長は、当初、①買収するなら、その核となっている金型部門のみを買収したい。②同業を買収するよりも、異業種(例えば、プラスチックの射出成型業)を買収する方が、メリットがあるという考えでした。
 私は当初、売り手は、利益をたくさん出しているものの、売上の95%を1社に依存する下請けの状態でしたので、正直M&Aは難しいかもしれないという判断をしていました。ただし、次のような好条件だったので、最終的に買い手は、充分メリットがあると判断しました。
①今期は、過去最高の業績であり、しばらくこの状態が続くと思われる。
②売り手の社長が、譲渡希望価額を1.2億円まで下げてくれた。
③売り手の持つノウハウは、大阪でもトップクラスであり、下請けながら、現在の得意先との取引が切れる可能性が少ない。

結局、5ヶ月の交渉期間を経てM&A成約となりましたが、契約式には、売り手の社長夫人にも参加していただき、この夫人から買い手の社長に趣味である手作りの貼り絵がプレゼントされ、2人の娘さんも大変喜んでいるとのことでした。

買い手の社長は、父親(亡き創業社長)の時代には、売上10億円までいったこともあり、今回のM&Aでグループの売上が10億円になったことを大変喜んでくれました。さらに過去の栄光を取り戻すべく、近い将来、両社が、同時に工業団地へ移転し、効率の良い工場を作りたいとのことでした。
買い手の社長は強面で、車も大きなトヨタ・ランドクルーザーでしたが、自分のことを「狼の皮を被った羊」と言っていました(^o^)

この案件は、なかなか出口が見いだせない下請会社同士のM&Aでしたが、このような中小企業はたくさんあります。
今後も同様の事例が増えるようM&Aのメリットを宣伝していきたいと思います(*^_^*)

「やんちゃな社長」

健康食品等の卸売りをしている会社(A社)を、毛髪系で有名な会社が買収したときのお話しです。
A社社長は、まだ30歳代ですが役員報酬を5,000万円以上取られており、業界ではちょっとした有名人で、A社は無借金の優良会社でした。
売上は11億円ほどですが、会社設立1期目から売上が7億円あったのには感心しました。
A社社長は、高額な役員報酬を取れるにもかかわらず、A社を売却された理由は次の2つでした。
○(表の理由)実家が建設業を営んでおり、手伝いをして親孝行したい
○(実際の理由)今まで同じ業界でビジネスをしてきて、それなりに成功したので、一旦人生に区切りをつけたい

M&Aの最終契約書で、A社社長にはM&A後1年以内に次期社長(代行)への業務引き
継ぎ義務が課されましたが、それが完了したら次のような人生設計を考えられていました。
○世界旅行(特に南半球)をしてビジネスのネタを探したい
○大企業に就職してもう一度サラリーマンをやってみたい

A社社長は、「マクドナルドのアルバイトでもOK」と言われたので、私は、「居酒屋の方
が良い修行ができると思いますよ。訳の分からない酔っ払いの客に理不尽な文句を言われ
たりして・・・」と冗談半分でお勧めしました(*^_^*)
A社社長は、「社長をしていると社内で怒られることがなくなるので、サラリーマンをして
(アホな上司でもいいので)怒られてみたい」とのことでした。この社長は「M」かも?
私もその気持ちは分かるような気がします。
学生時代はひたすら公認会計士の勉強をしたので、
○もう一度学生時代に戻ってみたいとか、
○独身だったら今流行のシェアハウスに住んでみたいとか、
○1ヶ月ぐらい休んであちこち旅行をしてみたいとか、
時々考えることがあるので、もう一度、新鮮な気持ちになって一から営業をがんばってみたいという気持ちも分かります。

A社社長は、普段から強気でヤンキーのような柄の悪い口調で、従業員には厳しく接しており、特にお客さんからのクレームには、「絶対に逃げるな!」と教育していたので、自分が会社を売却することを発表したら、他の取締役や従業員から、「逃げたのは社長じゃないか!」と言われるかもしれないと弱い面もあり悩んでいました(>_<) 独身のA社社長は、契約の前日にM&Aの件を彼女に話した際、号泣したそうです(>_<) 一般的には、60歳を過ぎて後継者難から会社を譲渡されることが多いですが、創業10 年以内で、若くして会社を譲渡される場合も会社に対する思い入れは同じだと思います。 A社社長は、M&Aの最終契約の前1週間くらいは、将来、A社が業績を伸ばしている夢 をよく見たそうで、1年後に粗利が1.4倍になっているという具体的な夢も見たそうで す。 こういう夢は珍しいと思いますが、夢にまで業績が出てくるA社社長だから、良い会社を 作られたのだなと感心しました。 買い手社長は、経営手腕があり有名な方だったので、A社社長も一目置いており、最後に 譲渡代金の減額を打診された際、「あの社長に言われたら、ハイと言うしかないなあ」と 笑って、減額要求を了解していただけたことも気持ちのいい点でした。 私も1年後に粗利が1.4倍になっているかどうか楽しみです(*^_^*)

「ハイリスク・ハイリターンの嘘」

投資会社(ファンド)の営業マンがよく使う言葉に「ハイリスク・ハイリターン」があります。素人は「ハイリスク」の部分を重視せず、この「ハイリターン」という魅力的な言葉に誘惑されて投資を行ってしまうことがあります。しかし、フタを開けてみれば、ほとんどの投資家が損失を被っています。プロの投資家以外は「そもそもハイリスク・ハイリターンな商品なんかない」と考えた方が良いと思います。
普通預金のようにローリスク・ローリターンなものはありますが、一般的にハイリスクとハイリターンのバランスは同じではありません。別の言い方をするとリスクの割にリターンが少ないといえます。もっと言うとハイリスクの商品は、ほとんどノーリターンで損失だけが発生してしまいます。
ハイリスク・ハイリターンの代表的なものに上場を希望している未上場会社の株式があります。
未上場会社の株式は、あまり流通しないものですが、上場したとたんにいつでも売買できるようになるため、多くの投資家の思惑が一致すれば、投機的な株価になり上場前からの株主はハイリターンを得る場合があります。ただし、それは上場できたとしてもごく一部の上場会社だけの話で、投資金額が10倍以上になるような話は、滅多にありません。
私は今まで、上場したいという社長に100人以上会ってきましたが、実際に上場できた会社は3社で、倒産した会社は10社ほどあります。30歳代で自殺した社長や夜逃げした社長もいます。私もお付き合いで2社の未上場株式を買い、その後の様子を見ていますが、2社とも上場できる内容ではありません。
景気の良い時期は、公認会計士仲間でも、株式上場でかなりのキャピタルゲインを得た人がいましたが、最近はこういう話をほとんど聞かなくなりました。
もし、「未上場会社の株式を買わないか?上場間近なので、上場すると株価が○倍になる」というような話を聞かれた場合、損失を被らないためには、その会社は上場できないと考えた方が良いと思います。
さて、私が仲介しているのも未上場会社の株式ですが、M&A交渉の際、ハイリスク・ハイリターンという言葉を使ったことは一度もありません。なぜなら、そもそもハイリスクな会社を扱わないということと良い会社の判断基準として、安定性(=目立たず地味に儲けている)を重視しているからです。
今まで何度か買い手候補として投資会社(投資ファンド)に声を掛けたことがありますが、投資会社の判断基準で良い会社とは、成長性のある会社です。今は赤字でも将来、業績が急激に良くなるかもしれない会社に積極的に投資しています。
その結果、投資先のほとんどが上場見込みのない赤字続きの会社であったということになっていると思います。そもそも赤字体質の会社が業績をぐんぐん伸ばすのは滅多にないことです。
結局、投資先の90%以上が上場できないという場合が多いと思います。
では、なぜこうなってしまったかというと将来の事業計画を右肩上がりに作ってしまい、それを信じて投資を行ったからです。
私の投資先でも毎年赤字を続けているのに事業計画だけは右上がりの立派なものを作っている社長がいます。これは一言でいうと「絵に描いた餅」にすぎないのです。作った方が悪いのか信じた方が悪いのか・・・
M&Aの場合、買い手がどれだけ経営資源を投入して本気でやるかによって、売り手企業の業績は大きく変わります。つまり、事業計画は本来買い手が作るもので、売り手が作るものではないのです。
私は、「ハッピーM&A」が信条で、M&A後に売り手と買い手にトラブルが発生しないよう人一倍気を遣っています。そして、トラブルが発生しないような会社をいい会社として評価しています。安定的に売上と利益が計上され、社長が不在でも意識の高い従業員が社長の代わりにがんばっている。こういう会社は私も買収してみたいと思うことがあります。
いい売り手とM&A後に本気でがんばる買い手が一緒になるとトラブルも少なく、ハッピーM&Aになりやすいのです。
M&Aをハイリスク・ハイリターンなものにしたくはありません。いいM&Aは、ローリスク・ミドルリターンなものです。

パーフェクトM&A?

三重県にある大手電機メーカー(M社)の下請けの案件(シャフトの切削業)を仲介したときのお話しです。
M&Aでは、どんなに簡単そうに思える案件でも必ず1度や2度は、交渉が決裂しそうになる場面があるのですが、この案件では全くそういうことはなくスムーズに成約できました。
その原因を考えてみると次のようなことが挙げられます。
・下請けながら売り手の業績が良かったこと(年商4億円、経常利益1億円)
・買い手(年商10億円、工場機械の設置・移設業、人材派遣業等)は、元請けのM社に対してコネがあり、M&A後、突然取引が切られる心配がないこと
・譲渡希望金額が比較的安かったこと
・買い手のグループ企業を使うことにより更なる利益アップが図れること(営業先の確保、運送会社の共通化によるコスト削減、工場への人材派遣等)
・両社長は長年の知合いで、買い手社長は売り手の社長の経営方針・人格等に絶対的な信頼を寄せていること
・売り手社長は、早くから経営改善に取り組み(例えば、数年前に退職金規程も廃止、その代わりに決算賞与を支給)、自分の役員報酬も下げて、会社をいい状態にしていたこと
・両社長が婿養子で、立場が似ていたこと
・私の仲介能力が上がったこと(笑)

(譲渡に至る経緯)
売り手社長は婿養子でしたが、奥さんのお父さん(創業者である前社長)が突然倒れられて急遽社長に抜擢されました。ただ、自ら望んで社長になった訳ではなく、他にしたい仕事もあったため、M&A(譲渡)を決断されました。また、まだ40代後半ですが、健康上の理由も大きな要因でした。
株主は、前社長のつながりで20名ほどいたのですが、これらの株主も全員がM&Aに理解を示していただき、スムーズな株式の買い取りができました。

(M&A後)
売り手社長の手腕は、買い手社長に高く評価されていますので、M&A後も売り手社長には取締役会長としてしばらく残っていただき、経理業務を中心に手伝っていただくことになりました。
更に売り手社長は、近々別会社を作り、この会社を通して、買い手グループ企業のIT支援も行うことになりました。

売り手社長(賢明で大胆)と買い手社長(豪快だけど繊細)の人格もすばらしく、私も仲介者冥利に尽きるいい案件で、ハッピーM&Aを提唱する私にとっては、理想的なM&Aでした(*^_^*)

ドタキャンOK?

M&Aは、ドラマチックでダイナミックなものです。
時には、感動的な場面もあり、私も関係者も泣きそうになる場面が何度もありました。
最終契約が締結されるまでは、売り手買い手とも真剣勝負で、私も真剣勝負です。
交渉の過程で腹が立ったり、凹んだりする場面があるのですが、M&A後は、「譲っていただいてありがとう。買っていただいてありがとう。」といういいムードになるように心掛けています。

仲介会社が一番痛手を被るのは、最終契約直前でのドタキャンです。もちろん、売り手も精神的なダメージを受けるのでできるだけドタキャンがないようにM&Aの交渉を進めています。
通常、売り手と買い手が交渉をスタートして最終契約締結まで、3ヶ月ほど掛かるのですが、最終段階の買収監査で思わぬことが発見されたとか買い手や売り手の思いがけない事情でドタキャンになることがあります。
そうなると仲介会社も今まで散々やってきたことが水の泡になります。M&Aプレーヤーは、何度かこういう経験をして精神的にもタフになり、ドタキャンのリスクを回避するための工夫をしたり、仲介センスを磨いていていくのです。
私が、今まで経験した大きなドタキャンは3回あるのですが、ご紹介したいと思います。

(ドタキャンその1)・・・そのことを誰も知らなかった!
大阪で調剤薬局3店舗を売却するという案件だったのですが、3店舗のうち2店舗が将来、計画道路の新設による立ち退きと病院の移転に伴う別の場所への移動が必要という買い手からすると非常に難しい条件があったのですが、双方にとってリスクの少ない契約内容にこぎ着け、いよいよ買収監査という最終段階になりました。ここで思わぬことが見つかりました。薬局の売掛債権として保険未収入金が2億円ほどあったのですが、このうち約5,000万円が回収不能であることが発見されました。「まさか!」という事態です。
保険未収入金は、相手が国であるため全額回収できるというのが、一般常識です。
このケースでは、5年以上前の保険未収入金で保険請求の要件を満たしていないため、貸倒処理しておくべきものが帳簿に載っていたのです。要するに国への請求漏れです。
これは、売り手の役員も顧問会計事務所も回収不能に気づいておらず、後で売り手の社内で大問題になりました。
本来であれば、譲渡金額を減額すべきですが、売り手が減額を拒んだため、ドタキャンになり、私と買い手が損害を受けてしまいました。
こういうのを業界では、「お化け」というのですが、最後まで何が出てくるのか分からないのがM&Aなのです。

(ドタキャンその2)・・・まさか買い手の兄が!
京都の医療関係の案件(売上10億、経常利益8000万円)の買い手として地元で有名な建設業(その他にビジネスホテル、コンビニ等のビジネスを展開)の社長との交渉を進めてきて、基本合意契約を締結し、いよいよ最終契約締結を1ヶ月後に控えた時期のことでした。
買い手の社長の兄が経営する会社が、突然倒産してしまったのです。本来、この買い手の社長とは関係ないのですが、銀行から兄の面倒をみてくれという強い要請がありM&Aを断念することになりました。
この時、私も売り手(68歳の女性)も精神的苦痛を伴いました。その後、別の大病院グループとうまくM&Aできたので、結局、前の買い手との話が壊れて良かったのですが、成約するまでは、過去最長の3年近く掛かった苦労の多い案件でした。

(ドタキャンその3)・・・まさか鶴の一声で!
東京の水産物案件で、宮城の上場会社のM&Aチームが興味あるとのことで、交渉をスタートしました。
譲渡希望金額を当初から伝えており、あまり減額できない点は何度も説明していました。
買い手のM&Aチームは、役員会で説明するために色々な資料を要求し、売り手の社長との面談の要求にも応じて3回の面談をさせていただきました。
交渉から3ヶ月ほど経過し、かなり細かな条項も入れた最終契約書並みの基本合意契約書について交渉している段階で、買い手の社長が急に譲渡希望金額の半額ほどの買収希望金額を主張してきました。
こんなことを売り手が了解するはずはなく、当然交渉中止です。
M&A仲介仲間から、以前この買い手に振り回されたという話を聞いたことがありますが、私も同じように振り回されてしまいました。こういうことを平気でする会社は、着手金を支払わない共通点があります。私は、着手金を支払わない相手とは基本的に交渉しませんが、相手の理由(社内ルール)を受け入れ、着手金なしでスタートした案件は、結局うまくいきません。
この買い手のM&A担当者とは、今までM&Aの情報交換を20回ほどしてきましたが、当然、この買い手は弊社に出入り禁止にしました。
この案件は、3ヶ月後に別のとても相性のいい買い手と無事M&Aできたので、売り手社長には感謝されましたが、ドタキャンの直後は、「今度の買い手は最後に売買金額を値切ってくることはないでしょうね。」と何度も釘を刺されました(^_^;)

これら以外にも私が経験したり聞いたりした事例で、次のような理由でドタキャンになった案件がありました。
①売り手の社長がM&A直前で交通事故に遭った。
②売り手が脱税で新聞に出た。
③売り手が飲食業で、食中毒を起こし、新聞に出た。
④買い手の社長が信仰している神のお告げがあり、やめてしまった。
⑤買い手の決算発表により株価が急落し、M&Aどころではなくなってしまった。

このように最終契約締結までは、何が起こってもおかしくないのがM&Aであり、筋書きのないドラマといえます。ドタキャンの原因も売り手・買い手双方あるのですが、これらを初期の段階で解決し、無駄のないスピーディなM&A仲介ができるよう日々精進したいと思っております。

アフターM&A

通常、M&A仲介者の仕事は、M&Aの最終契約が締結されるまでとなっています。それは、成功報酬という報酬体系もその理由ですが、M&A後に仲介者が首を突っ込むよりも当事者が何でも話し合って決めてくださいという考えがあるためです。ただし、お互いの情報不足からM&A後にちょっとしたトラブルが発生することは多いのですが、M&A後のトラブル対応をしたくないと考えるいい加減な仲介者もいます。
M&A後の重要なトラブルについては、仲介者と買い手企業とのアドバイザリー契約の内容にかかわらず、仲介者がトラブル解決のために仲裁に入る道義的責任があると思います。トラブルがあっても知らぬ存ぜぬという悪質な仲介者(これをブローカーと呼び、きちんとしたM&A仲介者と分けることもあります)は、社会的に大きな影響を及ぼすこともあるM&A仲介の資格なしといえます。ただ、残念なことに業種(病院や産業廃棄物処理業等)によっては、そういうブローカーがいるのも事実です。
M&Aは、違う文化の企業同士の融合であるため、結婚と同じで多かれ少なかれM&A後のちょっとしたトラブルは付きものです。仲介者はこれらのトラブルが大きくならないうちに解決する努力が必要となります。
我々はこれを「メンテナンス」とか「アフターM&A」といって通常のM&A仲介業務と区別しています。

M&Aが一般化してきたとはいえ、M&Aに慣れている会社同士が直接交渉することは稀で、買い手も売り手もM&Aに慣れていないケースがほとんどです。ましてや中小企業のM&Aとなるとさらにその傾向は強くなります。
買い手は、M&A前にリスクの検討を行いますが、買収を行った後、いろいろなトラブルに遭遇します。よって、M&A仲介者としては、M&A後に起こりうるトラブルを事前に買い手に説明し、そのトラブルに備えて準備をしてもらう必要があります。
M&Aのメリットばかりを強調し過ぎると実際何かトラブルが起こったときに「こんなはずではなかった」と買い手は、売り手や仲介者を責めたくなりますが、そうならないためにもM&Aのメリットとデメリットの両方を考えて最終契約を締結することが必要です。仲介者もM&A後に発生しがちなトラブルの実例を多く説明し、トラブルのない仲介を心掛けるべきです。

私は、①自らの仲介責任を果たすため、②トラブルの少ない仲介をするため、③今後もより精度の高い最終契約書を作るため等の理由から、M&A後も定期的に買い手と売り手を訪問し、何か問題が発生していないかを聞いています。これは、結構勇気が要るものです。
例えば、大工は、自ら建てた住宅に雨漏りがないか気になるところですし、医者は自らが行った手術の経過が良好か気になるところです。
ただ、業種を問わず、責任を持って仕事をしているプロは、自らの仕事の成果を見届けるということをしていると思います。その結果、失敗した点があればすぐに修正し、次回はそうならないよう努力していると思います。
私も自分が仲介した案件がその後うまくいっているかどうか非常に気になります。
この業界に入ってはじめて仲介した案件(高級弁当屋さんを上場会社が買収)で、1年後に買い手のM&A担当者から「当時はそのブランドが欲しくて、安く買ったつもりが、M&A後の戦略がうまく進まなかったために(借金も多く付いていたので)結局高い買い物だった」と言われたことがありました。この件以降、買い手へのリスク説明を重視し、アフターM&Aも重視するようになりました。

著名な陶芸家が、腕が未熟だった時代に作った作品を後に自ら買い取って壊しているという話を聞いたことがありますが、やはり、自分の失敗作が世の中に存在することが我慢ならないという心境と同じで、私も自分が仲介した企業が後でおかしくなったと言われたくありません。この思いは、売り手も同じです。

私の行うアフターM&Aはすべてサービスですが、1つ事例を紹介したいと思います。
サラリーマン時代に仲介した大型病院の案件では、建築基準法上の接道義務の問題で、そのままでは建て替えができませんでした。そこで、M&A後、最終契約書での取り決めに基づき、病院に隣接する水路に橋を架けて病院への道路を新しく造った(約7,000万円の工事)のですが、この交渉は約1年掛かりましたが、これもすべてサービスでした。

ここで、M&A後にありがちなちょっとしたトラブルを紹介しておきます。
①買い手は、そもそも余分な人員を抱えておらず、M&A後に充分な能力のある人員を売り手企業に送り込めず、また、売り手企業の社員に対して適切な指示が出せず、買いっぱなしの状態になる。
②売り手の社長が、M&A後その会社に会長や顧問として残ったものの、時間が経ってくると徐々に元部下が「引退したのだから早く会社から出て行ってくれ」といわんばかりの冷たい対応になってきた。

上記の対応方法は、いくつかありますが、①については売り手企業に派遣する充分な人員がいない場合は、いい人が見つかるまでM&Aを延期するとか買い手の社長が自ら乗り込むことも検討する必要があります。
②については、売り手の社長に引継業務のために残っていただく期間をあまり長くしないように注意する必要があります。今までの経験から3~6ヶ月が適当と思われます。うまく引継ができるかどうか不安なため引継期間を1年以上にしているような場合は、逆にトラブルの原因になったりするものです。

最後にそのM&Aが良かったか悪かったかは、M&A直後には答えは出ず、少なくとも3年後の会社の状況で判断すべきではないかと思います。
私は、おそらく日本一アフターM&Aを重視する仲介者ではないかと思っておりますが、今後も自らが仲介した企業を訪問し続け、M&A関係者から「ハッピーM&Aだった」と言っていただきたいです。(*^_^*)

M&Aアドバイザーのお話

皆さんは、新聞等でM&Aの記事を見られたときにどういう感想を持たれるのでしょうか。
大きなM&Aの場合は、買い手や売り手の戦略や業界再編を意識されるのではないでしょうか。新聞記事でもよく「業界再編が加速する可能性がある」ということを書いています。
私はM&A仲介に携わる者として、皆さんと少し違った点で気になることがあります。
それは、どこの誰が仲介したのかという点です。
以前、大手の製薬会社の合併が発表され、その後その合併は破談になったことがあるのですが、この案件を仲介していた都市銀行関係者によると、もし成功していたとすれば成功報酬はなんと数十億円だったそうです。
2016年は、ソフトバンクが英国のアーム社を3.3兆円で買収したことが話題になりましたが、これは日本のM&Aでは過去最高額です。因みにアーム社の売上は1,800億円ほどとのことなので、どういう計算をしてこの買収金額になったのか孫社長の頭の中は我々凡人には分かりません。
また、2016年は、米国の大手製薬会社によるアイルランドの同業社の買収合併が、米政府の圧力(本社移転による節税の規制強化)によって破談になりましたが、なんと1,500億ドル(16兆5,000億円)もの巨額な合併(実質は買収)計画でした。もし、この案件が成約していた場合、アドバイザーの投資銀行等への成功報酬は数百億円だったそうです。
こういう話を聞くと普通は「すごいなあ!」ということになりますが、私は、合併が破談になったという記事を見ると次のようなことを考えてしまいます。
①アドバイザーの詰めが甘かったのではないか
②アドバイザーがリーダーシップを発揮して両社を引っ張れなかったのではないか
③米政府との交渉で何らかの妥協点が見いだせなかったのか

M&A仲介はほとんどが成功報酬なので、成約しなければ全く評価されず、関係者全員が数ヶ月(場合によっては1年以上)振り回され損害を被っただけという悲しい結果に終わります。ほんとに何もしない方が良いという結論です。コテコテの大阪人はこれを「帰って屁~こいて寝てた方がまし。」という言い方をします(^o^)
そこで、今回はこの厳しい世界を引っ張っているM&Aアドバイザーのお話をしたいと思います。

○謎の美人アドバイザー?
監査法人時代の先輩から聞いた話ですが、この先輩が関与している会社が事業譲渡を行ったのですが、これを仲介したのがドイツのコンサルティング会社に勤める美人アドバイザーだったそうです。
M&A業界に女性アドバイザーはかなり少ないのですが、この業界に美人アドバイザーがいたというのは・・・ぜひ一度お会いしてみたいです。
さて、話は戻って、この事業譲渡を行った社長は、最後までM&Aのことがさっぱり分からなかったもののその美人アドバイザーの言うことはすべて受け入れ、その美人アドバイザーに見とれている間にM&Aが終わったそうです(笑)。

○実はインテリアドバイザー
知り合いに東大卒のアドバイザーがいるのですが、この方は毎年結構良い成績を上げています。見た目は、お客さんを「よいしょ」する営業マンタイプで、お客さんが言った言葉に対しては「おっしゃる通りです」としか言わないのですが、実はお客さんの言ってることはほとんど気にせず、自分の中ではM&A成約までのストーリーができているのです。でも最終的にお客さんを自分の思い通りに動かしているのはすごいと思います。

○日本最速アドバイザー?
酔っ払うと毒舌トークになるので性格的にやや難ありですが、私には色々と気を遣ってくれたアドバイザーは、年間数億円を稼いでいる凄腕でした。
何が日本最速かというとお客さんとのミーティングの時間が最速というかとても短いのです。口癖が「お客さんに考える時間を与えてはいけない」というだけあって、お客さんには、「これだけ良い会社はそうありません。買わないと損しますから、買ってください。買わないなら私は帰ります」という具合で丁半博打のように結論を急がせるのです。
それとお客さんから連絡があったときの返事のレスポンスの早さもおそらく日本一ではないかと思います。
そんな凄腕アドバイザーですが、一緒に飲みに行くととてもおもしろく、知らない人が下手な歌を歌っていると「ち~ん!」と鐘を鳴らしたり、もうすぐ人間国宝になるといわれている大御所のお腹を触って、「先生、この中にお宝が入ってるんですか?」と言ったり、とにかく精神的には子供のままでおちゃめなところがありました(^o^)

○大御所アドバイザー
10年以上M&A業界で実績を上げている大御所アドバイザーがいるのですが、笑顔がかわいく誰とでもすぐに仲良くなるという特技を持っています。このアドバイザーのすごいところは、お客さんに対して理論的な話は全くせず「あなたなら絶対大丈夫です」とか「バ~ンといってみましょう」とか長嶋茂雄のように抽象的な話でお客さんを説得してしまうところです。
話は変わりますが、15年ほどのお付き合いになる大阪の公認会計士は、税務調査で交際費の多さを指摘されたときに色々と反論することはせず、「あっそう?」(何が悪いん?という顔をします)の一言で解決してしまうパワーがあります。

M&A仲介は、最終的には人間力がものをいう世界ですので、私もパワーアップすべく、この夏からコナミへ月2回行って筋トレをしています(笑)。

譲渡を3年後に遅らした事例

M&Aをスタートしたものの売り手のA社長の希望に合わせ、譲渡時期をずらせたときのお話しです。
A社長は、まだ会社の売上を伸ばしたいという思いを持ちつつ、今まで休みなく一生懸命働いてきて、豪邸も建てて一段落したので、ゆっくりしたいという思いもあり、どうしようかと揺れ動いている状態でした。そこで私は、3年後の譲渡をお勧めしました。

(譲渡企業A社の概要)
内装業、大阪府、売上約10億円、経常利益 7,000万円
譲渡理由 後継者難(娘2人)

A社長は、現在まだ45歳ですが、自分は50歳で引退すると会社の内外に宣言されていました。希望の譲渡代金が得られるなら、今でも会社を譲渡しても良いとのことでした。
私は、まだ若いA社長と次のようなやり取りをしました。

(小柴)・・・まだ働き盛りで会社もここ3年急拡大されているのに、今会社を譲渡することに抵抗ないですか?まだまだ働きたくないのですか?
(A社長)・・・今まで仕事一本できてますし、常に全力でやってきましたので、仕事を辞めることに関しては、抵抗ないです。
(小柴)・・・では、この仕事を辞められたらどうされるのですか?何か別の仕事をされる予定ですか?
(A社長)・・・特に何をするとか言うのは、考えてないです。引退したらゆっくり夫婦で車に乗って北海道あたりまで時間をかけて旅行したいですね。
(小柴)・・・私の経験上、40歳代で会社を譲渡されるほとんどの方が、譲渡代金を元手になにか別のビジネスをされるのですよ。
(A社長)・・・将来はどうなるかわかりませんが、今は何もしたくないですね。
(小柴)・・・わかりました。では、M&A(株式譲渡)のスタートにあたってまずA社の企業評価をさせていただきます。

(1ヶ月後)
(小柴)・・・企業評価書ができあがりました。A社長の譲渡希望価額(5億円)より1.5億円少ない3.5億円(うち営業権3億円)です。
A社は、業績も急拡大されてしっかり利益を出されています。よって、その利益をもとに営業権を高めに出しているのですが、マイナス面としては、A社にほとんど預金がないこと(A社長が役員報酬で取っている)、建築関係全般で人件費が高騰しており内装業もその影響を受けていること、A社長は親分肌で職人さんの面倒をよくみているので、みんなが付いてきている(新しい社長に職人が付いてくるかは疑問)といったことが挙げられます。
(A社長)・・・そうですね。小柴さんのいうことはよくわかります。自分が辞めたら職人は新社長に付いていかないかもしれないですね。買い手の立場に立って考えると今のような状態で5億は出せないですね。
でも今は3.5億円なら会社を譲渡するのは嫌です。今でも自分の力で今後2年は経常利益1億円を出す自信があります。
(小柴)・・・そうですね。A社長なら、可能だと思います。そしたら、将来5億円で会社を譲渡するために今後は、次のことに注意してください。
①会社を譲渡するまで会社の業績を良くするように努力し続けること
②A社長がリタイヤしていなくなっても会社がまわるようにナンバー2とかナンバー3を育てること
③役員報酬はほどほどに抑えて、会社に現預金を蓄えて強い会社にすること
④大手ゼネコンの下請けではなく、小口の得意先を多く持つこと
⑤秘密保持を守って、会社の譲渡のことは、誰にも話さないこと

私は、一旦買い手企業を探すのをストップして、1年おきにA会社のデータをもらって企業評価の推移を出します。企業評価料は、別途不要です。最初にいただいている着手金の範囲内でさせていただきます。企業価値がアップして、そして、そろそろ5億円ぐらいかなという時に買い手企業を探し始めます。3年後が目標です。これでいかがですか?

(A社長)・・・ありがとうございます。私も後3年と区切るとやる気が出てきます。A社を最高の状態まで持っていく努力をします。小柴さんも今後もいろいろアドバイスをしてください。今後ともよろしくお願い申し上げます。

(小柴)・・・こちらこそよろしくお願いします。A社長とは、長いおつき合いになりますので、お互い何でも相談できる関係で、お願いします。

2つのジンクス

私の経験上、M&Aに関して、2つのジンクスがあります。
具体的には次のものです。
①M&Aスタート時の着手金をいただけなかった場合には、M&Aが成約しない
②仲介業者が売り手・買い手で分かれた場合には、M&Aが成約しない

まず、①についてですが、着手金をいただかずにM&Aをスタートすることは、ほとんどないのですが、ごくまれに売り手の社長が、何らかの理由(例えば、成約するかどうかわからないものにお金を出せない等)で、着手金は支払わないというケースがあります。通常、着手金をお支払いいただけない場合、受託しませんが、おもしろそうな案件や紹介者との関係で、お引き受けすることがあります。
ただし、そういう案件では、今まで成約したことがありません。なぜなのか?よく考えてみると次の2つの原因が考えられます。
1つは、着手金を支払わないということは、大変な労力が必要なM&A仲介業務についてご理解いただけないということで、そういう社長のためには、私は働きたくないという深層心理が働いているのではないか?
もう1つは、売り手の社長の心理として別に費用もかかっていないので、M&Aに真剣に取り組まなくてもよく、いつでもキャンセルすればいいという考えがあるのではないか?

ある時、着手金をお支払いいただけなかった社長にある共通点があることに気付きました。
それはM&Aの最終段階で一旦決めている条件を変更してくるというものです。たいていは、譲渡希望金額を上げてきます。ひどいのは、買い手が興味を示しているのをいいことに「やっぱり売るのをやめようかな?」と言い出したり、仲介業者に内緒で勝手に別の買い手候補と検討し出したりするケースがあるということです。
これでは、買い手はたまったものではありません。我々仲介業者もさんざん時間と費用をかけているのに・・・売り手との信頼関係は見事に崩れ去るのです。
結論として、どんなにおもしろい利益の出ている案件でも社長の性格上、M&Aができないケースがあるのです。我々仲介業者も成功報酬体型で業務を行っている以上、この社長のためになんとしても成約させてやるという意気込みが原動力となるのです。

次に②についてですが、欧米では仲介業者が売り手・買い手の双方に付いていて、仲介業者同士が交渉するというスタイルを取るのが一般的なのですが、我が国では、大企業同士の案件を除き、仲介業者1社が売り手とも買い手とも契約し仲介するのが一般的です。よって、いい案件は自社で仲介し、悪い案件だけ他の仲介業者と共同でやろうとすることが成約しない一番の原因です。また、仲介業者が分かれると報酬も1社からしかいただけないので、より多く報酬をもらうため、売買金額等の落としどころを考慮せず、買収希望価額と売却希望価額が開いてしまうのも成約しない原因となっています。
この問題を解決するには、仲介業者同士が何度も一緒に仕事をして仲良くなり、お互いの仲介スタイルを理解する必要があります。
この売り手・買い手の仲介業者が分かれて仲介する案件をどんどん成約させるのが、今後の私の課題です。
因みに私は、売り手または買い手に仲介業者が付いていない場合、その売り手または買い手と直接交渉することがありますが、仲介業者が分かれた場合は、今まで1件しか成約していません。

「経済とは?」という質問に対する回答で今まで最も共感した回答は、ある有名な経済学者が言った「波がある」です。波という表現が漁師町で育った私の感性にぴったりはまりました。
かつて繁栄した国の歴史を見ても最近の世界の株価や商品相場も見ても必ず上がったり下がったりしています。誰もこの波を止めることはできません。株式売買について最近はコンピューターで1秒間に1,000回もの高速売買をしているそうなので、ますます波が大きくなる傾向です。
この波に飲み込まれて沈んでしまう人もいますが、注意すればうまくこの波を乗り切ることはできます。

今年の夏も高知の生見海岸でボディーボードをしましたが、10年ほど前、地元の友人と一緒にサーフィンをしたことがあります。実家の近くにサーファーが多かったこともあり、小学生の頃からやってみたいと思っていました。
折角なので良い波で有名な高知の生見海岸まで行ってみました。
私は細くて背が高くしかも色白なためウエットスーツ姿が、あまりにも似合っていなかった(T_T)ので、5回ほど行って止めましたが、サーフィンのおもしろさは分かりました(^o^)
サーフボードに乗って沖を見ていると波にはいろいろな種類があることが分かります。

○定期的に来る小さな波
○何十回かに1度来るゆったりした大きな波
○波と波が重なって更に大きくなった波
○漁師が船で横切ったときに発生するシャープな波
○沖から大きなうねりでやってきたけど、最後にあっけなく小さくなってしまう波
・・・

素人は小さな波に乗って練習しますが、ベテランは小さな波をパスし大きな波を待ってうまく乗ります。お父さんが子供の前で上手にサーフィンをすると子供のヒーローになること間違いなしです(パパ、かっこいい(*^_^*))。
サーフボードに乗って波を待っている時、「経済も同じで、こういう色々な波があるなあ」と思いました。それ以来、日経平均株価の大きな動きを見るたびに「経済には波がある、日経平均株価にも波がある」ということを強く意識するようになりました。
10年以上株価が停滞していても将来必ず株価は上昇します。中国やインドの株価も何度か調整を経て、また大きく上昇するでしょう。どこまで上昇するかは誰にもわかりませんが、波があることだけは確かです。

この「波」については、企業の業績でも同じことがいえます。
ただし、日経平均株価と企業の業績の波で最も違う点は、日経平均株価は日本がある限り存在しますが、企業は倒産してなくなる可能性があるという点です。
そこで、企業が業績の波に耐えながら存続し続けるためには、倒産しない体質が大切です。
倒産しない会社=強い会社です。そのためにいろいろな要素がありますが、一番大事なことは負債を減らし、現預金(または換金性の高い資産)をたくさん持つことだと思います。
例えば、従業員50人の会社があった場合、負債がなく現預金が10億円あれば、数年間は全く売上がなくなっても業種転換して生き残れる可能性があります。
将来、会社の売却を考えられる社長は、業績の波に耐えられるような強い会社作りを目指していただければと思います。強い会社の売却は、M&A後の業績悪化というトラブルが少ないため、ハッピーM&Aになりやすいです。
有名な企業再生コンサルタントはセミナーで、「倒産しないためには、支払手形を発行しないこと」と言われていました。

M&Aと全然関ないのですが、子供が小学校の低学年の頃、正月や夏休みに帰省するとよく実家の近くの堤防に釣りに連れて行きました(しかも3日連続等)。この堤防は私が神童と呼ばれていた(冗談です)小学生の頃から通っている場所で、今までおそらく3,000匹以上釣ったであろう思い出の場所です。そこで、多い日は3日間で100匹ほどアジ・鰯・キス等が釣れます(*^_^*)
釣った魚は必ず食べますが、唐揚げにした小さな魚は、子供に頭から丸ごと食べさせました(こういうところだけスパルタ教育)。
子供が釣りに飽きてくると友人とグレを狙いに磯釣りに行ったりしますが、二人でいつも声を合わせて「やっぱり田舎はいいなあ~!」という結論になります(*^_^*)

過去最高益で譲渡

関東の半導体製造装置メーカー(A社)のM&Aを仲介させていただいたときのお話しです。
A社の社長は大手電機メーカーを退職後、会社を立ち上げられ、創業30年、70歳を期にハッピーリタイヤされました。
A社は半導体関連の事業を行っているため、シリコンサイクルといわれる業界の好不況の波に飲み込まれやすいのですが、先見性もあり、うまく製造装置の種類を変えてこの3年は安定した売上と利益を確保していました。
しかし、本格的にM&Aをスタートした前期の上半期は、受注はあったものの納期までに3~6ヶ月あったため、約5,000万円の経常損失になりました。下半期の売上計上は順調であったため、最終的には約1.7億円の経常利益となり、過去最高益で株式譲渡ができました。
今回の買い手は、上場会社グループの投資会社(ファンド)だったのですが、私もファンドと交渉するのは初めての経験でした。読者の皆さんは、ファンドに対して、いいイメージを持っていないのではないでしょうか?ファンドは会社を転売することが目的なので、私も最初はいいイメージを持っていませんでした。しかし、ファンドのことが分かるにつれて、今までの考えを変えることができました。
M&Aが成立することで、売り手企業は存続し発展する可能性が高まるわけですが、買い手が一般事業会社の場合とファンドの場合で、次のような違いがあると思います。

(一般事業会社の場合)
○一旦買った会社を売却することはほとんどない
○社内の人を売り手へ送り込む
○M&Aに慣れていない

(ファンドの場合)
○将来、買収した会社を転売(上場を含む)することが目的
○(情報がオープンになるため)他社から買収の依頼を受けやすくなる
○外部からいい人材を探してくる
○業務内容が分からないので、あまり口出ししない(できない)
○M&Aに慣れている
○(厳しい投資基準を経て、買収されているため)金融機関の評価が高まる

一般事業会社が、買収を行った場合、買い手から送り込まれた人が、売り手の従業員や役員と相性が悪く、能力面でも問題がある場合、おそらく、その買収は失敗します。
売り手の業績がどんどん悪くなってきても何ら追加対策ができないことも多く、両社にとって不幸になる場合があります。
一方、ファンドの場合は、社外からいい人材を見つけてくるため、買収後、売り手の人間との問題が出始めれば、早期に対策が施される場合が多いように思います。

つまり、ファンドが買い手になる意義は、会社が長期にわたって存続し発展するために短期間(通常3~5年)に企業価値を高め、最終的な買い手にバトンタッチするための準備作業をする点にあると思います。つまり、会社に営業が足りなければ、営業マンを補強し、管理者が育っていなければ管理者を補強し、資金面で心配があれば資金調達を手伝うという役割があります。

ファンドの悪い点は、責任を取らない体質であるといえると思います。これは、ファンドが売り手になっても買い手になっても同じことですが、ファンドが作成するM&A契約書案はビックリするほど無責任な内容になっていることがあります。これは、ファンドはプロとして自らを守っているためですが、もし、ファンドと契約する場合は、これに対抗するために、こちらもアドバイザーを入れてフェアな契約になるようにしてください。

いいお客様

大阪の電気設備部品輸入商社(A社)のM&Aのお話しです。
M&Aの契約が年末だったので、(両社長の)社員に要らぬ心配をかけず、ゆっくり正月を迎えて欲しいとの配慮から社員発表を年明けの6日に行いました。この社員発表もうまくいきA社は若い新社長(35歳)のもとで新たなスタートを切ることになりました。
A社は、社員5名(優秀な方ばかりです)ながら経常利益が1億円ほどあり財務内容も良く、また、なんといっても社長と奥様の人柄も最高の会社でした。奥様は社員のために、はちみつレモンやメカブを煎じたドリンクを作ってあげたりして、いい雰囲気作りを心掛けられていました。私が今まで訪問した会社の中でもNO.1の家庭的な雰囲気の会社です。
私は、主に中小企業のM&A仲介をしていますが、改めて中小企業の良いところを感じました。
大企業の場合、薬の卸売等のように業種によっては売上が数千億円以上ないと利益が出ないとか難しい新薬を開発している製薬会社のように研究開発費が数百億円以上出せる体力がないと生き残れないといわれる業種があります。生き残りを掛けて大企業同士が競争しているため、液晶で負けたシャープのように競争に負けた大企業のダメージは相当なものになっています。
2015年に発覚したフォルクスワーゲンの排ガス不正問題では2兆円もの対策費が必要と言われています。
2016年には三菱自動車の燃費データ改ざんが発覚し、以前のリコール隠しで経営破綻寸前まで追い込まれた教訓が活かせていないことが浮き彫りになりました。この燃費データ改ざんには、トヨタの10分の1以下の開発費(年間500億円程度)で、熾烈な競争を勝ち残らなければならないという焦りがあったと思われます。

大企業が倒産した場合は、金融機関が直接的な損失を被りますが、その金融機関を低金利で国民が支えていますので、結局は、国民に負担が発生することになってしまいます。
最近は、大手家電メーカー等の大企業からおもしろい商品が出にくくなっていると思いますが、やはり、オリジナリティー溢れる強い中小企業がたくさんある社会の方が、おもしろいと思います。

さて、話を元に戻しますが、A社社長はメーカー出身なのですが、英語力と持ち前の営業力で海外の取引先をどんどん開拓し、小規模ながら強い会社を作られました。現在60歳で息子さんは2人いらっしゃいますが、2人とも別の会社に勤めており後継者がいない状態でした。
A社社長は、仕事柄、海外ではM&Aが当たり前に行われていることもよくご存知で、M&Aに対する抵抗もありませんでした。夏にM&Aをスタートしたのですが、その後もどんどん業績がよくなり、過去最高の業績でM&Aができました。A社社長にはきっと「M&Aの神様」が降りてきていたのではないかと思います。

今回心配されたのは、次の2点でした。
〇あまりにも会社の雰囲気が良いのでA社社長と奥様がリタイヤされると社員が不安になるのではないか。
〇少数精鋭の社員なので、もし誰かが辞めると言い出した場合に業務に支障が出る。
しかし、A社社長もまだ元気で、買い手の新社長の意向もあり顧問としてできるだけ長く残ってもらうことで、社員の不安を解消することができました。
また、次世代を背負う幹部社員(M&A後、新役員に就任)は38歳だったのですが、彼もA社社長が将来リタイヤした後のことを不安に思っていたそうで、新社長が来てくれたことでその不安が解消され更にやる気になり、他の社員をうまくまとめてくれました。
新社長は、海外での勤務経験もあり英語力、営業センスの面でも申し分ないので、同年代の幹部社員とともにA社をさらに発展させてくれるのが楽しみです。
M&A後、東京と名古屋に支店を開設されました。

今回は、理想的なハッピーM&Aだったのですが、そのためには、次の3点が欠かせないと改めて思いました。
①関係者全員がいい人であること
②さらに何事にもこだわり過ぎず、明るく素直な性格であること
③買い手新社長が他人任せにせず、常勤でA社に来て、自ら陣頭指揮を執ること
新社長のお父様が、以前会社を譲渡されたことがありA社社長の気持ちをよく理解されていたことも良かったです。

私も最終的には会社を譲渡(ハッピーM&A)したいと思っていますが、今回、A社社長と奥様に譲渡時点の心の持ち方等多くのことを教えていただきました。
A社社長と奥様は、苦労をあまり表に出されず大変明るい方で、よく楽しいお話を交えランチミーティングをさせていただいたのですが、これから素敵な第二の人生をスタートされるのだなと考えると感慨深いです(*^_^*)

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